2016 8/14(日) エルムステークス(GIII) 札幌ダ1700m
予想用・出走予定馬一覧
【エルムステークス2016予想:出走予定馬の中から注目馬は?】
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昨年のみやこステークスでは内からしぶとく伸びて嬉しい重賞初制覇、台頭を印象付けながらも今年はやや伸び悩んでいるロワジャルダンがエルムステークスに出走予定。鞍上には世界の名手ジョアン・モレイラを擁して今回こそは結果を残したい。物足りないもののフェブラリーS5着は実力の証明でもある、新興勢力相手にどこまでやれるか。
少なくともチャンピオンズC、フェブラリーSと厳しい流れでそこそこやれていただけに、アンタレスSの負けっぷりは少々不安がある。平安Sは結果的にちょっと距離が長かったかもというのはあるが、ここ2走はちょっと落としてきている感もあるのでモレイラ効果も考えつつも、馬単独で見ればやはりちょっと食指が伸びにくいかなと。
まずはみやこSを振り返っておきたい。京都1800の不良馬場で47.6-48.3と平均ペースからの12.1 - 11.9 - 11.6 - 11.9 - 12.4 - 12.4とL4最速でポテンシャル戦となっている。L4でかなり速いラップを踏んでいるが超高速ダートでもあったしペースも速い中でレース全体の仕掛けも早いという形。2番枠からまずまずのスタートの中で押してある程度追走しつつ上手く下げながら中団の最内と理想的なポジションを確保。道中も超高速ダートで流れも速い中で後方内目でじわっと追走。3~4角では前との間にスペースがある状況で最内を完璧に立ち回り鞭が入る。そのまま減速ラップの中でコーナーワークで押し上げて2列目を射程に入れて直線。序盤でしぶとく伸びて先に抜け出しを図るローマンレジェンドの内からするすると伸びてくる。L1で抜け出したところにカゼノコの強襲を受けるもこれをしっかりと封じ切っての完勝だった。厳しい流れの中で終始最内でジッとしていたというのもあるし、3角での仕掛けが早く4角出口では明確に減速ラップを踏んでいるという中で上手く完璧に立ち回って取り付けた。上手く噛み合ったにせよ基礎スピードを要求されてのポテンシャル戦で強さを見せたと言っていいのかなと。
最上位のところでもチャンピオンズカップでは後方で脚を残しつつという競馬も、48.0-50.2と2秒のかなりのハイの中で12.5 - 12.2 - 12.3 - 12.5 - 12.5 - 12.9とポテンシャル戦をバテ差しながらの4着。ノンコノユメやサウンドトゥルーらと比較してもそう見劣らない後半の末脚を見せていたし、フェブラリーSでも46.1-47.9と2秒近いかなりのハイの中で12.0 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 12.1と再加速戦。6番枠から積極的に好位で進めながら3~4角でも好位列の中目から上手く外に誘導して直線を向く。序盤で加速していくところでしっかりと反応して2列目に並びかけに来る、L2の最速地点ではなかなか伸び切れないもジリジリと最後まで詰めて一旦は2番手に上がるも最後の最後で外差し3頭に屈しての5着。この馬としてはかなり序盤から積極的に進めたが、それでも最後までしぶとかったしL2の段階では2着もあるかも、というレベルの脚を見せていた。基礎スピードを問われてからの再加速戦で結果を出せたし、L2最速戦で一定レベルやれたという点でもエルムSの傾向からみれば好材料。相手関係から考えてもこの2戦は評価できる。
のだが近走の内容があまり良くない。アンタレスSではペースバランス的にも48.3-49.5とややハイだが1.2秒程度だし、ラップ推移でみても12.1 - 12.1 - 12.1 - 12.2 - 12.3 - 12.9と基本的には12秒台を連続する形で基礎スピードを要求されつつのポテンシャル戦だが、3番枠から好位の内目で立ち回りながら3~4角では2列目の一つ外、直線で少しアウォーディーに閉められる形にはなったもののそもそも脚色無くジリッと下がっての完敗だった。相手は強敵だったとも思うが、この展開ならもうちょっと頑張ってほしかったというのはある。前走の平安Sは1900という距離も長かったかなというところはあるんだが、2列目のポケットで進めながらも3角の段階で手応え怪しく直線序盤ではそれでも手応えよりは踏ん張っていたが、L1では明らかに下がっての10着完敗だった。距離もあるが、基本ポテンシャル戦でそこそこやれていた馬だけに物足りない内容ではあったと思う。
今回は1700になるのでフェブラリーSの感じからはこれぐらいの距離で基礎スピードを高いレベルで要求された方が良いかなという感じはある。チャンピオンズカップで2秒以上流れた時のバテ差しが印象的にも強かったし、フェブラリーSも含めて前半明確に流れた方が良いタイプかなという感じはある。その点でも見た目以上に基礎スピード色が強いのかなと。東海Sみたいにスローからの2F戦にも一定は対応してきたがそれでも0.9差、2F戦としては決定的な差をつけられてしまっているし、フェブラリーSからある程度ギアチェンジ面も見せてきたとはいえそれが武器になるほどではない。これまでの内容を総合的に見ても、距離短縮自体は合うと思うので札幌1700で流れる中で内をロスなく立ち回れればというところだろう。逆に言えば後半要素だけでねじ伏せきったことはない、少なくとも良馬場では2秒前後のかなりのハイレベルにまでは上がってほしいと。今回のエルムSの構成で見てもショウナン、モンドクラッセは無理せず運びたいタイプだろうしクリノスターオーが外枠から競ってくれるような展開が望ましいかな。いずれにせよペースの追い風が欲しいタイプだろう。そのうえでここ2走の少し物足りない内容と、ジョアン・モレイラ人気をどう判断するか。直前まで保留したい一頭だが、基本的には全盛期よりは一段階落として評価したいと思っている。
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