2016年12月30日金曜日

シンザン記念 2017 出走予定馬:ペルシアンナイト、これまではスローでの競馬、血統的にも重賞のマイル戦で流れてどうか

2017 1/8(日)
第51回 シンザン記念(GIII) 京都芝外1600m
予想用・出走予定馬一覧
シンザン記念2017の予想用・出走予定馬一覧


 ここ最近は出世レースとなっているシンザン記念、2017年のクラシック路線、或いはマイル路線を担う有力馬が揃った中で、3戦パーフェクト連対のペルシアンナイトが出走予定だ。アイビーステークスでは才女ソウルスターリングに敗れたものの素材の高さは見せての2着。前走のこうやまき賞も完勝で重賞に堂々と初参戦だ。相手も面白い馬が揃ったが、その中で勝利を勝ち取ることができるかに注目だ。


 ハービンジャー産駒なので緩い段階のマイルは良いけど、レベルが上がってマイルの基礎スピードが問われたときにどう対応できるかというのは一つある。素材としては今のところ準主役レベルの競馬はしていて魅力もあるしトップスピード戦でも対応できている、L1の底知れなさは確かだが、それが忙しい流れになって引き出せるのかどうか。その辺りが課題となりそう。


こうやまき賞(5下) 1着 13頭4枠4番
中京芝1600m良 1:35.4 48.6-46.8 S^2
12.8 - 11.8 - 11.9 - 12.1 - 12.8 - 11.8 - 11.0 - 11.2

 ペースは1.8でかなりのスロー、ラップ推移で補正してみるともっとスローかなという感じで2F戦となっているが、3角の下り地点で相当緩んでいて12.8、4角で1秒加速で11.8なので基本的にはコーナーで加速しながら取り付いてきた馬が直線最速地点までの過程としてはスムーズではあったといえる。ゲートはやや後手を踏んでそこから楽にリカバーして好位の内目を確保していく。道中掛かり気味にコントロールしながら少し離れた好位列の中目で3角。3角で前が相当緩めたのでここで持っていかれるような感じで一気に押し上げる。そのまま2番手で楽な手ごたえで直線に入ってくると、序盤のギアチェンジ地点で外から先頭に立って軽く追いだされるとL1できっちりと抜け出しトップスピードを維持する形で後続を寄せ付けずの完勝だった。まあ流れの上で何故か3角であり得ないほど緩めてきたのでここであの位置から一気に先頭列まで上がっていけたけどそれ自体は良い流れだったと思う。そこから前も無意味に一気に加速しないといけない中でこちらはそのままの感じで入っていけているのでそこは優位に運べただろうと。L1を11.2でまとめてきた辺りは流石というところだが、最序盤のゲートの問題、道中の折り合い面といったところは少しではあるが不安はあるのかなと。


アイビーS(OP) 2着 9頭8枠9番
東京芝1800m 1:49.2(+0.3) 49.4-46.9 S^2
12.7 - 12.0 - 12.2 - 12.5 - 12.6 - 12.6 - 11.6 - 11.2 - 11.5 

 2.5秒でかなりのスロー、ラップ推移を見ても中盤まで終始スロー、そこからの直線3F勝負である。勝ったのがJF勝ち馬ソウルスターリング、3着エトルディーニュはこの世代の物差し善戦馬というところで、エトルは完封したという内容だ。9番枠からここもやや出負け気味、二の足も微妙で最後方近くまで下げて入っていく。道中も終始スローという中で掛かりながらコントロールすることを優先、ダイシンクイントが掛かって捲っていってもついていかず、少し押し上げて中団という程度で3角。3~4角でもソウルスターリングを見ながら仕掛けを我慢、直後を進めて中団で直線。序盤でソウルの外に出して追い出されるがL2の坂の地点でちょっと反応で見劣って上り切ったところで一瞬置かれる。L1での伸びはこちらの方が良かったが前受で出し抜かれる形での2着と完敗だった。まあこの辺からも使える脚の長さそのものはなかなかのレベルにはあると思っているが、やはり府中の上り坂でトップスピードに乗せていくという過程で後ろからソウルを反応で上回れなかったし、最速地点でもキレで見劣っていた。とはいえ、相手はハイレベルな2歳牝馬路線の頂点に立った馬でもある。後半特化のソウルがどの程度なのかはまだ読み切れない面もあるし、エトルディーニュもトップスピード戦で使える脚がかなり短い。ベゴニア賞のサトノアレスとの比較でみると使える脚の長さという観点ではちょっと上、質的には向こうの方がちょっと上という感じ、物差しとして比較すれば総じて大体同じような後半要素のレベルになってくるとは思う。なのでクラシックを意識できる競馬はこの時点でしてきていると。ただ、ソウルはともかく朝日杯馬サトノアレスでもこの世代で最強レベルかどうかは結構疑わしい面がある。


●2017シンザン記念に向けての展望

 ひとまずこの馬自身の課題として基礎スピード面があげられる。ハービンジャーの仔は基本的には中距離型が多いし、マイルでペースが上がって対応できるかどうかは一転。そしてポジショニングが重要になりがちな京都の外回りマイル戦でゲートで後手を踏むことが多いという点が二点目。この2つが目に見えた不安。素材としては面白いレベルなのは確かで、サトノアレスと比較して互角レベルのモノは持っていると思うが、持ち味はTS持続ということになる。瞬間的なトップスピードの質という点では最上位レベルでは見劣るかなと感じる。なのでできれば早い段階で流れてくれた方が良い、しかも前半はスローが理想…という点ではスローからのTS持続で嵌れば勝負になるだろうと。前述のとおりやはり不安は器用さ、ポジショニングや要所の動き出しにあるし、前者はもろに難題となるが後者に関しては府中より淀の3角下りからじわっと加速しながらで極端なトップスピードの質勝負になりにくいのは良いだろう。L1での伸びは今のところ底を見せていないし、これはこのメンバー構成を見渡しても1枚上だろうとみているし、質的に見ても今の段階で瞬間的に切れる強敵がいるというほどでもない。基礎スピード戦で平均~ハイまでとなると危うくなる可能性があるが、スローならば崩れる可能性は低くなるかな。とはいえこれまでの内容から考えると今回は恐らく初めて47秒台のペースを視野に入れないといけない。ここは血統的に見ればちょっと不安があると思うので、その辺りをどう考えるか。



今週は三連単20万馬券は当たり前の「シンザン記念(G3)」


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