2017年2月2日木曜日

【東京新聞杯2017の有力馬診断(後篇)】~先週白富士S(東京二千)除外を受けて…想定外のマイル路線に、適性も何の準備もなく参戦せざるを得ないプロディガルサン~

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【東京新聞杯の有力馬診断(後篇)~先週白富士S(東京二千)除外を受けて…想定外のマイル路線に、適性も何の準備もなく参戦せざるを得ないプロディガルサン~】
※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します
▽ヤングマンパワー 牡5 戸崎 57 美北 手塚
不器用さと気難しさあって、急かす競馬や窮屈な競馬をさせると危うい面がある馬。前々走富士Sまでは、それを出させぬ優等生的な競馬・無難満点騎乗を行うコトができる戸崎Jの手によって、3連続合格点騎乗で3連勝。
前走マイルCSでは止むを得ずの乗り替わりで、その上でこういう乗り難しい馬に短期免許の外国人騎手はミスマッチな人選だったか。

前走時の有力馬診断では『誰が乗っても大丈夫な様な完璧な馬ではなくて、それがほぼフルゲート多頭数戦の近走連勝時とは異なるタフな競馬を強いられるコト必至の場面で、脆さを出す可能性はある』と書いていたが、正にその通りで戸崎J時代には無かった後方馬群で揉まれ込む最悪な形。かなり早い段階から、全く伸びる気配ない追走に陥っていた。
その点で言えば、手戻りする今回は見違える様に走ってくる可能性もありそう。

ただし、3歳時には連戦で馬体減の課題・輸送での馬体減の課題あった馬で、前走マイルCSでのもう一つの敗因には夏場から使い続けて馬体重マイナスの臨戦過程からもそもそも状態維持できていなかった疑惑も。
先週シルクロードSでも休み明けの実績馬が軒並み沈みましたが、コノ馬もフォトパドックや調教過程を見る限りではそれらと同様に状態戻せてない段階での凡走という結果になる懸念も少々…最終追い切りと最終TMS情報次第で取捨判断したい。


―タガノブルグ 牡6 吉田隼 56 栗東 鮫島
コノ馬については15年春から同じコトを書き続けているが、[距離1400以下・平坦コース・良馬場]という3つの絶対的な好走要件がある。コレが揃っていない中での好走は3歳春まで遡らないとない。
前走タンザナイトSは、急坂コース替わりだった上に、雨まであっては走れなくて当然の場面だった。
再び上記3要件が揃う場面では巻き返してくる馬だだろうが、今回の距離マイルでは厳しいというのは言わずもがな。


回避見込みダッシングブレイズ 牡5 ○○ 56 栗東 吉村
前走中京記念はバカンス明けでリズムが悪かったルメール騎乗と、皆が外有利の意識が強過ぎる場面で外に持ち出すのも容易ではなかったという不運が2つ。それで中枠から内目を差してくる形になったのだが、もう直線では幾度となく細かい不利あり・それは細かい脚を使えないコノ馬には致命傷になり全く力を出し切れず。
それ以前のキチンと外に持ち出す競馬ができていた重賞2走では、共に目立つ末脚で差を詰めて善戦している様に力量的には足りる馬。
問題は休み明け初戦でどうかなのですが、個人馬主所有馬で情報が出てないのでアレですが、まず順調だったとしたらこの秋全休で時期まで休むのはおかしい。そして、当初はニューイヤーSで復帰予定だったのが除外を食らったせいで、その後の3週間は坂路で軽い時計ばかりになっている点からも万全な態勢での復帰戦とは言い難い状況になっている。


―ダイワリベラル 牡6 北村宏 56 美南 菊沢
東京では過去8度走って未勝利、昨年の東京新聞杯にしても(詰まったとは言えども全体的には)中々恵まれた内容での6着までだった。
大得意としている中山コースではパフォーマンスがワンランクかツーランク上がる馬だが、そのコースにも関わらず良い所ナシだったのが前走ニューイヤーS。
どうやら精神的な問題もあったワケ有り敗戦との見方もできるが、何だかんだ言っても2走続けて気持ちが切れた走りをしている6歳馬というのはあまり期待すべきではないか…。


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直近重賞挑戦の4走前好走にしても恵まれたのはその通りですが、それと同じ様な恵まれ方(内有利のシチュエーションを内先行で一番良い立ち回り)での激走は実に昨年5レースもあった。
OP昇級後に不甲斐ない競馬をしたのは「自分の競馬に持ち込めない距離1400条件・致命的な不利(そのダメージがあったのだろうその翌走)・3走前」で…その3走前については自身騎乗馬が次走別騎手で出走した場合の好走率が一時最上位級=俗に言うアッゼニリターンを数多く提供してくれた騎手騎乗で、先行馬なのに後方からと思えば道中は外目を追い上げてしまうような脚溜まらぬ追走で、更には直線でも詰まり詰まりという駄騎乗のオンパレードで、当然度外視すべき敗戦。
その後の2走も例の如く有利な競馬に持ち込んでの好走ですが、但しそれを恵まれただけと取らない方が良いというのは上記の通り(じゃないと、そんな何度も繰り返せませんから、結果コノ馬は強いというコトです)。

過去にも冬場にステップアップしてきた冬馬で、状態・体調が良い今時期ならばOP→重賞の相手強化についても、大きな壁とはならない算段も。

ある程度の好走の計算がし易い一頭であるコトには違いない。


―プロディガルサン 牡4 田辺 56 美北 国枝
当初は中距離戦で復帰予定も、予期せぬ除外を食らって止むを得ず東京新聞杯に回ってきた。
兄がマイル近辺でも活躍している傾向なので一部でマイル路線参戦に歓迎意見も聞かれるが、確かに気性的にはこの距離短縮は効く可能性はあるが、コノ馬の場合には本質的には兄よりも長い距離が向きそうな中距離馬だと思います。
いきなりのマイル路線参戦ですので、準備期間も何もなく素質だけで太刀打ちしなければならないのも…対応も通用もやや難しいのではないかと思います。


★ブラックムーン 牡5 内田博 56 栗東 西浦
コノ馬の最近の激走歴は道中はジックリ構えて、直線では外に持ち出して一気に脚を伸ばす形。
3走前は内目の進路取りだった分で伸び切れなかった印象で、対して前々走では腹を据えた後方大外一気で圧勝。
前走は内有利馬場=前が止まらないバイアスへの意識強い浜中Jなりの工夫だろうが中団からの競馬を目指されたが、掛かる所もあったりなどスムーズな追走ができていなかった。
ココは前々走で圧勝した本来の戦法に戻してくる可能性が大で、東京コースで差しが利かない馬場でない限りは一発の魅力は小さくない一頭に。

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