2017 3/11(土)
第53回 金鯱賞(GII) 中京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
前走の東京新聞杯では府中で32.0と驚異の上がりを繰り出しての2着、一皮剥けた感もあるプロディガルサンが2000mの金鯱賞に出走予定。クラシック戦線ではダービー、菊花賞とともに二桁着順と結果を出せなかったものの年明け初戦に結果を出してきた。中京2000mの舞台でその強烈な末脚を引き出すことができるかが焦点、世代の強さを改めて証明することができるか。
東京新聞杯は異次元レベルの超スローで極端、ラップの偏差が非常に大きいような競馬になったことで極端に切れた。こういうタイプは個人的には1周コースでコーナーで分散しながら入るのは好ましくない感じはある。セントライト記念もそうだが一瞬良い脚を使ってくるけど、中距離でペースもある程度上がると末脚を削がれる可能性がある。今回はその辺りがどうなるか、というところかな。
●東京新聞杯(GIII) 2着 10頭5枠5番
東京芝1600m良 1:34.9(+クビ差) 49.8-45.1 S^5
12.8 - 12.0 - 12.4 - 12.6 - 12.4 - 10.9 - 10.8 - 11.0
まあ見てもらえればわかるが非常にふざけたレベルで超超超スロー。S^5レベルとか新馬戦でもお目に掛かれない。言うまでもなく直線だけの競馬なので、このレースをあまり額面通りに受け止めるのは好ましくないだろう。平均が11.9、最遅が12.6、最速が10.8。前半歩いて直線だけ、極端と言っていい。5番枠からゲートは五分に、そこからは無理せずにエアスピネルの内で見るような形で好位の中目。3~4角でも好位列で我慢、スペースを保ちながら直線に入ってくる。序盤でエアスピネルの内から追いだされてしっかりと反応し、L2の最速地点でスパッと切れて伸びる。L1では前のブラックスピネルとの差を詰めてきたが及ばずの2着惜敗だった。まあエアスピネルの場合ここまでトップスピード特化するとキレも質も最上位というレベルではないし、ブラックスピネルは位置取りの差で押し切った形。その中では質も持続力も一枚上で強烈な切れ味を引きだしたのは間違いない。L2で恐らく10秒半ばを使ってきているし強烈なキレである…が、前半はお遊びレベル。このペースで追走に脚を使わされるということはまずあり得ない。3歳の春ならまだしも古馬のマイル路線の一線級がそれなりにいてここまでドスローは流石にレースとして酷いので、あまり参考にはしない方が良いだろうと思う。実際ストーミーシーでも上がりだけなら32.2だからね。それよりも好位列で仕掛けを待つ形ながらしっかりとギアチェンジ地点で置かれずスッと反応できていたということを評価したい。器用に動けたという面は覚えておきたい。
●セントライト記念(GII) 3着 12頭7枠9番
中山芝外2200m良 2:13.3(+0.2) 61.0-59.6 S^1
12.5 - 11.6 - 12.0 - 12.2 - 12.7 - 12.5 - 12.5 - 11.7 - 11.7 - 11.5 - 12.2
このセントライト記念は結果的に見ても結構良いところはあった。こちらの方が金鯱賞で繋がってきそうな内容だったかなと。相手も劣化したとはいえディーマジェスティ、古馬相手に通用したゼーヴィントが1,2着。ペースはスローだが極端ではなく、4F勝負からL2でもう一段軽く加速という競馬。五分には出てそこから無理はせず後方に控えて進めていく。道中も中団より少し離れた位置、マウントロブソンを見ながら進めて外にディーマジェスティ。3角でディーマジェが外から動いていくという中でそれを目標にしながら直後を取っていく。4角でも外々から正攻法でディーマジェについていって直線。序盤で内に寄れながらも差を詰めていい脚を使う。L1の坂のところで接触があってそこで甘くなったが一瞬はあわやの場面を作っての3着だった。3~4角の段階でも分散しながらポテンシャル面を要求されていたし、そこからもう一段というところで直線入り~半ばで良い脚を使ってきたのは確か。ただ内に終始よれ加減で余力があったのかどうかは何とも言えないので、接触が全てとは言わない。一つ言えるのは途中でもう一段加速という中で良い脚を使えていたというのは金鯱賞、中京2000でL2最速になりやすいというところでは良い材料かなと。
●日本ダービー(GI) 10着 18頭8枠18番
東京芝2400m良 2:24.9(+0.9) 60.0-58.0 S^2
12.6 - 11.1 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 12.9 - 13.1 - 11.8 - 12.0 - 11.6 - 11.0 - 11.6
ただ春の段階ではやはり2段階加速では甘くなっていた。典型的なのが日本ダービーで、かなりのスローからの2段階加速戦、L5で一段上がってそこから直線半ばで最速11.0、もう一段切れる脚を要求された。ここではそういう競馬でエアスピネルに内容的に完敗していた。大外枠からまずまずのスタートを切ってそこからじわっと先行策、早い段階で良いポジションを取り切る。道中5番手ぐらいまでは単独で進めていたのだが、その4番手ぐらいで進めてエアスピネルいかに対してある程度リードを保って3角に入っていく。3~4角で一段階目の加速、ここで中目を通し、4角でも楽な手ごたえで2列目に取り付く形になって直線。序盤で追い出しを待っていたが外のエアスピネルが並びかけてくるので坂の手前で追い出す。L2の坂の最速地点でエアスピネルにキレ負けする。そのままL1ではTS持続で甘くなって突き放されての完敗だった。要所では動けているんだが、結局L2の最速地点でエアにキレ負けしてしまったのをどう考えるか。秋以降南Wでの追い切りも走るようになっていたし、そこからの成長度というのもあると思うが、個人的にはこの段階では3~4角で一段階目のポテンシャルが要求される地点が早い段階で来てしまったことで、切れ味を削がれてしまったかなという感じは受けた。菊花賞でも後方から馬群を捌いて一瞬は伸びかけているんだが、少し狭くなったのはあるにせよラストは甘かった。ロンスパ気味になって分散していくと甘くなるところは感じたかなと。
●2017金鯱賞に向けての展望
今回は相手関係が結構手ごわい。ルージュバックはスローからのトップスピードの質、持続力でアンビシャスを上回っていたので早めの動き出しで出し切れる形なら相当手強い。またヤマカツエースはここ2走から後半型の競馬でここまでパフォーマンスを上げてくるのは意外だったし、流れても本来強い馬。有馬記念でのサトノダイヤモンドとの比較で考えるとロンスパ気味になってしまうと簡単ではないし、トップスピード持続戦で強い競馬をしてきた金鯱賞からも簡単ではない。東京新聞杯では究極的なキレを見せたといってもあそこまでドスローということはまずありえないので、あれをそのまま鵜呑みにするのは危険だろうと。いずれにせよ基本的にはコーナーが少なく直線が長いコースで割と速いラップを問われた方が良いと思う。コーナーで分散されると最上位比較でみるとちょっと見劣るかな。ただ厄介なことに秋以降の追い切りを見ても春からの成長度が高いのは間違いないと思うし、セントライト記念でも4F戦からのL2最速で良い脚を使ってきた。前走でもギアチェンジ面は高いレベルにあって中京2000で問われやすい坂の地点での動きというのは個人的には合うと思う。なので後は最序盤のポジションをどう見るかかな。スローで好位の外ぐらいなら面白い面もある。取捨が難しいところだなあと。ただ、極端なスローだった東京新聞杯以外は外からの競馬でL1の食い込みは甘くなっている傾向。その辺りからもスローで勝ち切るまでとなると後半の破壊力で中距離路線、4F戦で強いルージュ、ステファノス、ヤマカツを上位に取る必要があると思うし、全体のペースが上がるとサトノノブレスが浮上、ルミナスウォリアーも厄介でこちらに不安も出てくるのでその辺のバランスを取ってどういう印を打つか。結構器用だし田辺なので枠次第で変えると思うが連下~3着ヒモあたりの評価かな。展開想定によっては消すところまである。面白い穴馬候補が多いので扱いが難しいなというのが正直なところ。
デビュー戦から上がり最速をマークし、2連勝とポテンシャルの高さを見せるサトノアーサー。レース内容から、能力は世代でもトップクラスでここも通過点になる可能性大。3連勝であっさり初重賞制覇を成し遂げるはずだ。
相手は開催が進んで馬場の外側が伸びるようになってきたため、外めの枠の馬を中心にシンプルにチョイス。
式別:3連複
方式:フォーメーション
軸:8
相手:2.11.12
組み合わせ数:6点
回収金額:500円×60.2倍=30,100円
競馬情報サイトはいろいろ試してきましたが、、
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