2017 3/11(土)
第53回 金鯱賞(GII) 中京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
長らくスランプの中にいた実力馬、昨年末の金鯱賞で復活の勝利、有馬記念でも4着とようやく本来あるべき姿を見せたヤマカツエースが金鯱賞に出走予定。金鯱賞の移転のせいもあって3か月と短いが連覇を狙う立場になる。昨年は不調で苦しんだが今年こそGIタイトル奪取を狙い、前哨戦の金鯱賞連覇で視界良好といきたいところだ。
正直昨年冬の復活駅には驚かされた。有馬4着はこれまでのイメージからはちょっと違うかなと思っていたんだが、あれで結果を残せた以上はそのパフォーマンスを素直に受け止めた方が良いのかも。秋天までは正直復活は難しいと思っていたんだけど、金鯱賞はともかく有馬は別馬だった。今回も厄介だがそれでもある程度有馬を信じる必要はあると思う。
●金鯱賞(GII) 1着 13頭8枠13番
中京芝2000m良 1:59.7 61.5-58.2 S^3
12.6 - 11.0 - 12.7 - 12.7 - 12.5 - 12.6 - 11.6 - 11.3 - 11.2 - 11.5
2走前の金鯱賞から振り返る。秋天で大きく崩れての惨敗、正直上がり勝負となっても難しいだろうと思っていたんだが、驚くほどのV字回復となった。ペースは超スローでラップ推移的にも4F勝負で分散してもL2最速11.2と速いラップ。TS持続特化というような競馬になったかなと。外枠だがまずまずのスタートを切る。無理をせず最序盤は控えて中団からという形。道中もドスローなのに結構縦長でポジション的には決して良いところとはいえない位置で3角に入る。3角以降下り坂で前もペースを引き上げてという中で中団中目から徐々に外に誘導、リアファルを目標にその外から直線に入る。序盤で3列目からしっかりと伸びてきて2列目に並びかけてくる。L1でパドルウィールがしんどくなったところでしぶとく食い込んで捕えきっての勝利だった。L1の時点で大体1馬身半ぐらい、それを詰め切ったので大体11.2ぐらいだろう。L2でも2馬身半ぐらいを1馬身詰めてきた。逆算すれば大体10.9-11.0-11.2というような感じかなと。トップスピードをコーナーで外を回しながら維持してきた形になるしこれはなかなかのインパクト。TS持続特化の中で外から捻じ伏せきったのは着差以上の評価が必要だろう。ただこの時はパドルウィールはうまくいい位置から前受出来たのでともかくとして、後半特化のTS持続では一段落ちるサトノノブレスや牝馬路線のシュンドルボンクラスでもやれてしまっている、リアファルやデニムも長期休養明けなのでこれがベストバウトというわけでもないだろうと。レースレベル的な疑問はあった。
●有馬記念(GI) 4着 16頭2枠4番
中山芝内2500m良 2:32.9(+0.3) 60.8-59.4 S^1
6.8 - 11.3 - 12.0 - 11.9 - 12.1 - 13.4 - 12.8 - 12.9 - 11.8 - 11.7 - 12.1 - 11.7 - 12.1
有馬記念はスローで中弛みはあったが後半5FのロンスパでL2再加速もそこまで速いラップを踏んでいない。ポテンシャルを問われた一戦と言っていい。正直この馬の適性としては前半スローでは良さが出ず、全体の中でしぶとくポテンシャルを引きだすのがベストだと思っていたのだがここ2走はそれとは真逆の結果を出してきた。4番枠から五分のスタート、無理をせずに中団に下げる形で進めていく。道中も中団の内内で脚を残しながら無理せず。向こう正面以降じわっとペースが上がっていくという中でも動かず、少しポジションを落として後方で3角に入る。3~4角でも内内で仕掛けを待たされる形、4角で各馬が外から動く中で徐々に中目のスペースを突いていって外に誘導、中団に押し上げて直線。序盤で少し狭くなって進路を内に変えつつ好位列まで押し上げる。L1でそこからもしぶとく伸びて4着まで駆けあがってきた。まあシュヴァルグランなんかは外から正攻法で勝ちに行く形になったし、アルバートは相も変わらず戸崎競馬でどうにもならなかったにせよそれでもこの辺りを撃破できているし、ロスは少な目と言ってもこの4着はなかなか意外だった。全盛期でもスローロンスパの流れでここまでやれるとは思わなかったので、スランプを経て少し馬の性質が変わってきた感はあるなと。
●天皇賞秋(GI) 16着 16頭6枠12番
東京2000m良 2:00.8(+1.5) 60.8-58.5 S^2
13.3 - 12.0 - 11.6 - 11.9 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.5 - 11.0 - 11.7
さて、問題はそれまでのこの馬のパフォーマンスが酷かった点。直近では秋の天皇賞。ドスローの上がり勝負で前目にいたわけで、それでも殿負けである。五分には出たかなというところ、そこから押して先行策、最終的にコントロールして2列目外といい位置を確保する。道中少し掛かり気味ではあったがもちろんこれだけスローだとある程度どの馬も掛かり気味。3~4角でも前を向いて4角出口では仕掛ける形になっているのだが序盤から反応で苦しむ。L2の坂の段階では明らかに下がってしまって良さを引き出せずの惨敗だった。まあこの時点では明らかに別の馬だったとみておく必要があるだろうと。ただ、札幌記念は本来得意と言って良いハイペースからの一足という展開で悪くなかったので分かりにくかったのだが、ここ2走が状態的に落としていたとするならやはり馬体重が480kg台でベストとは程遠かったと考える必要が出てくる。ここ2走戻してきたと考えるなら馬体重が500kg台。元々480~490kg台で結果を出してきて、500kg台で結果が出なかったことを意識しすぎて馬体を絞り過ぎていたのかもしれないと。成長期にベスト体重を見誤ってのスランプだったと考えればここ2走大幅な馬体増での復活もある程度納得できるのかなと。
●2017金鯱賞に向けての展望
もともと中山金杯でも超スローからの上がり勝負で勝ち切ってきたのはあるんだが、それでも本来は全体のペースがある程度流れた方が良いとも思う。福島記念の勝ち方も強かったし、ベストな馬体重でなかったとするなら、札幌記念はそれでも59.9-61.8と2秒近いハイの中で強敵相手にしぶとく踏ん張れていたということになる。そのうえで、金鯱賞はレベル的には分かりづらいところもあるが、それでもあのラップ推移で外々を回しながら11秒前後を3F続けてくるのは高速馬場と言っても簡単ではない。有馬を見ても後半のポテンシャル面、TS持続は高いレベルのものを見せてきてしまった。本当にこういう馬の取捨が難しくなると思うし、今回は人気を背負う立場になるので馬券を買う側のセンスは間違いなく問われそう。ただ冷静に見ても後半のTS持続は金鯱賞組では間違いなく一枚上。デニムが最速だが最内を上手く立ち回ってのものでこちらの方が内容的に濃い、しそのデニムも不在ならまず最上位。京都記念のパフォーマンスと比較すると有馬記念ではポテンシャル面も上げてきているし、これまでの実績を考えればペースも上がり切らない程度、1~2秒程度のハイは問題ない。適性面で不安は少ないし、ここ2走で復活という前提で、これまでの実績を考慮すれば普通に総合的に見ても最上位だろうと思う。状態面を信じ切れるかどうかというところは出てくるが、バロメーターとしてはしっかりと500kg台の馬体重で出てこられれば。面白い馬が多いのは確かだが、個人的にはここは本命としても良いレベルの競馬をここ2走でしてきたし、これまでのハイペースでの良さが前提という見方もある程度変える必要があるかなと思う。充実期のキンカメ産駒というのもあるしね。ここは真価を問う一戦だけど、馬体増とともに後半要素を総合的に強化した感はあるので。
デビュー戦から上がり最速をマークし、2連勝とポテンシャルの高さを見せるサトノアーサー。レース内容から、能力は世代でもトップクラスでここも通過点になる可能性大。3連勝であっさり初重賞制覇を成し遂げるはずだ。
相手は開催が進んで馬場の外側が伸びるようになってきたため、外めの枠の馬を中心にシンプルにチョイス。
式別:3連複
方式:フォーメーション
軸:8
相手:2.11.12
組み合わせ数:6点
回収金額:500円×60.2倍=30,100円
競馬情報サイトはいろいろ試してきましたが、、
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