2017年6月23日金曜日

宝塚記念 2017 出走予定馬:シャケトラ、距離短縮で再度軌道に乗せられるか…素材は魅力もやや人気先行感はある

2017 6/25(日)
第58回 宝塚記念(GI) 芝内2200m
予想用・出走予定馬一覧
宝塚記念2017の予想用・出走予定馬一覧


 昨年のこの時期にはまだまだ未勝利を勝ち上がったばかり、そこから1年で重賞馬となり宝塚記念に出走予定なのがシャケトラだ。馬券圏内を終始キープしてきたが、前走の天皇賞春では初めて9着、GI初チャレンジで壁を味わった形だ。今回は2200mへの距離短縮となるが、絶対王者キタサンブラックを破ることで世代交代を狙う。


 日経賞が相当に強かったので侮れない面はある。時計が掛かる馬場では日経新春杯、日経賞と安定してきたわけだし、力はつけてきた。ただ日経新春杯では比較的タフな馬場でミッキーロケットに内容的には少し見劣った、日経賞は強かったがポテンシャル戦でのアドマイヤデウスも頑張れていたので、評価をどうするかは微妙に悩ましい。今のところは2,3番人気というところかなと思うのだが、そこまで高い評価は考えていないかな。


日経賞(GII) 1着 16頭7枠13番
中山芝内2500m良 2:32.8 61.6-60.1 S^1
6.9 - 11.4 - 12.3 - 12.3 - 12.2 - 12.9 - 12.5 - 12.2 - 12.0 - 11.9 - 11.8 - 11.8 - 12.6

 2走前の初重賞制覇の舞台となった日経賞から見ていこう。中山芝内2500m戦で時計も標準で掛かっていた。ペースバランスは1.5でスロー、ラップ推移的に見ても綺麗なロンスパでポテンシャルを高いレベルで問われた。そこまでドスローではないので特化戦ではないが後半要素はポテンシャル面に特化している。


 13番枠からやや出負け、そこから序盤は無理せず控えて中団馬群の中で折り合いを意識したノリ方となる。道中は外からレインボーラインが掛かって押し上げてくれたのでその後ろを上手く取ってなだめつつポジションも少しリカバー。向こう正面では外に出してしっかりとロンスパの流れに中団から押し上げて乗っていく。3~4角でも中団から外々を押し上げ好位列に並びかけながら勢いをつけて直線に入ってくる。序盤で3列目から外目を通してジリジリと伸びて3番手、L1でゴールドアクターを呑み込みミライヘノツバサもしっかりと差し切っての完勝だった。


 この馬の良さの一つはポテンシャルの高さにあると思う。このように5Fのロンスパでコーナーでも速いラップというほどではないが減速することなく分散して長くいい脚を要求されたがそこでジリッとでも差を詰めながらL1の減速地点でしっかりとバテ差す。素材の高さを活かしたパフォーマンスだ。また前半がそこまで速いペースでなくスロー、その中で後方でゆったり入りながら徐々に押し上げていく形なので本来ならよりステイヤー的な競馬をしてきたとみていいと思っている。


日経新春杯(GII) 2着 14頭3枠3番
京都芝外2400m稍 2:25.7(+ハナ) 60.2-60.9 M
12.8 - 11.5 - 11.3 - 12.2 - 12.4 - 12.3 - 12.3 - 12.5 - 12.0 - 12.5 - 11.8 - 12.1

 3走前の日経新春杯では強敵ミッキーロケットを相手に2kgの斤量差をもらえる形で2着と接戦を落とした。この時も時計はかかっていて稍重でもややタフな馬場状態にはあった。ペースも平均、トップスピードを問われないポテンシャル戦だったが全体のペースがそこそこ速かった。ヤマカツの単騎逃げ気味ではあったが1000通過で3番手で測っても61秒ぐらいで恐らくややスロー寄りの平均ペースぐらい。それなりには流れたといえるので後半要素のポテンシャルだけでなく前半要素の基礎スピード面もそこそこ問われた。


 3番枠からまずまずのスタートだが一歩目以降が少し遅くて下がりながら好位馬群の中にもまれてブレーキをしつつ最終的にはミッキーロケットの後ろで折り合わせる形。向こう正面でも掛かり気味になってミッキーロケットの後ろで我慢しながら進めて3角。3~4角でもミッキーロケットの後ろで一つ内を回りつつ、4角出口で上手く仕掛けながら勢いをつけて外に誘導、2列目に並びかけて直線。序盤でそこからミッキーに並びかけて一旦は抜け出すかというような脚色。しかしL1では甘くなってミッキーに抵抗を喰らい、最後はハナ差だけ捕えきれずの2着惜敗だった。


 強い競馬ともいえるけど、L3の4角地点では前のヤマカツライデンが息を入れていて、ミッキーはここで仕掛けを待っていた。その間を上手くついて勢いをもって直線に入ってきたわけなのでここで勢いをつけた分が直線前半の差ではあったと思う。ただもちろん勢いに対してはアドバンテージがあったわけだけど、仕掛けを待って前受していたミッキーロケットに対してL1で苦しくなったのはその辺り。トータルで考えるならこのペースで好位を取って脚を引き出せたミッキーロケットの前半の基礎スピード面で少し苦戦した、というところだろう。2kgの斤量差があって厳しい流れのものなので前半要素があまり問われない方がいいかもしれない。


天皇賞春(GI) 9着 17頭1枠1番
京都芝外3200m良 3:13.7(+1.2) 58.3-74.0(FA12.33)-60.2 H^2

12.9 - 11.5 - 11.2 - 11.3 - 11.4 - 11.6 - 11.6 - 13.0 - 12.5 - 12.7 - 12.6 - 12.5 - 12.2 - 11.6 - 11.7 - 12.2

 前走の天皇賞春は前述の2走と決定的に違う条件だった。距離も3200mと未知数だったが、それ以上に実績のない超高速馬場での競馬。この辺りがこの馬にとっては影響が大きかったかもしれない。超高速馬場でペースも1.9でかなりのハイ、もちろんこれはヤマカツの単騎逃げだが、それでもキタサンの位置でも決して遅くはないし何より中間の6Fですら平均で12.3といったように道中も息が入らない。3200m戦ではあるが質的に高い基礎スピードを持っていないと苦しかったし、そこで後半の脚を削がれた可能性が高いかも、とみている。もちろん純粋に距離が長かったという可能性は十分あるとは思うが。


 1番枠から出負けして後方からの競馬を余儀なくされるが、それでもリカバーで押して押してポジションを上げて行く。ただキタサンを当てにしていたらキタサンが外に出していったことで内のスペースががっぽりあいて押し上げながらも掛かってしまう。3角の坂の手前でブレーキしながら外から戻ってきたキタサンブラックの後ろ、少しスペースを置いてスタンド前。前にアドマイヤデウスに入られて4列目の内内で折り合いながら進める。向こう正面の段階ではアドマイヤの後ろから少しスペースを取っていて促しながら3角に入っていく。3角の坂の下りで好位列の中目、上手くシュヴァルグランの直後を取って進めていくが伸びは地味で直線。序盤で進路は楽に確保できたが置かれてしまう。そのまま最後まで良いところなく上位とは差を見せつけられての9着完敗だった。


 最序盤出負けしながらリカバーしていったが前半のペースもそこそこ早かったことを考えるとちょっとここで脚を使ったかなというのはある。それに結局は4列目の後ろだったので出していった割には微妙な位置。とはいえある程度前目にいないと苦しいのが淀の長丁場なので出遅れた以上はやむを得ないが。もちろん前半でこういう難しい形になってしまうというのがゲートの拙さだったり折り合い面での難しさだったり、また基礎スピード面での問題だったりということも言える。長距離と言ってもハイレベルまで来ると前半要素を問われるわけで、程度の差はあれどサトノダイヤモンドがここで3着に敗れたのも突き詰めれば前半の総合力でキタサンに見劣った中で後半要素を削がれつつ、また勝ちに行く形になった。この馬はサトノダイヤモンド以上に前半の部分で苦労したと思う。3200でもここまで高いレベルで前半が流れてしまうと苦しかったかな。


2017宝塚記念に向けての展望

 評価が難しい一頭であることは間違いない。ここまでの上昇度で見ればミッキーロケットとともに4歳世代では屈指。その中でも敢えて言えばやはり日経賞はゴールドアクターやレインボーラインといったところを相手に後半のロンスパ・ポテンシャル勝負で捻じ伏せてきた。前半あまり無理をせずゆったりと構えたことで後半のポテンシャルを高めてきた感はある。逆に言えば前半~中盤で緩まない全体の競馬で後半のポテンシャル面を削がれる形になると…というところ。天皇賞春ではスムーズさを欠く競馬になったのもあるし距離が長かった可能性も当然あるが、前述のとおり前半の総合力…基礎スピード面はもちろんゲートや出していってコントロールが難しい、折り合い面での難しさといったところがネックになって後半のポテンシャルを削がれた。その辺を踏まえてもこの馬自身あまり前半は急かさない方がいいと思う。


 後は相手関係との比較をどう見るか。ミッキーロケット相手には斤量差を貰った状態で勝ち切れなかったわけなので、ひとまず平均で流れる前提ならミッキーロケットの方が分がある。そのミッキーも京都記念では出負けしたとはいえ後半勝負でマカヒキやスマートレイアーを捕えきれず、ここに出てくるサトノクラウンに完敗している。現時点では現役トップレベルを相手に目途を立てているとはまだ言い難い。シャケトラも同様で、日経賞の勝利は評価したいが3着のアドマイヤデウスが割と苦手な条件で思った以上にやれたこと、2着が新興勢力ミライヘノツバサ、レインボーラインはスムーズさを欠いたしゴールドアクターにとってはポテンシャル特化は良くなかった。ポテンシャル型としての順位を考えるとしても、今回はサトノクラウンを上位に取るべきだと思うし、後はミッキーロケットとの比較かな。ミッキーは内枠を引いてしまったし、出負けのリスクがあるのはお互い様。シャケトラもいい枠とは言いにくいと思うが、有力馬を目標にしやすいし自由度はこちらの方が高い。難しいところで連下候補には入れるかもしれないが、人気との兼ね合いを考えると個人的にはどうするか微妙なところ。重い印はまず打たないつもりだが、直前まで色々と悩みたいかな。馬場が軽ければ要らないなと思っていたんだが、パワー型の馬場なら侮れないのは確かで雨が降ってどの程度の影響があるか。土曜日を見て総合的に判断したい。この馬に限らないけどね。


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