それでは早速先週の重賞を振り返ろう。まずは新潟2歳Sから
フロンティアは、実に素直そうな馬だね。まずまずのスタートからスッと先行して、ペースが落ち着いたところでもリズムを崩さずいい雰囲気で追走できている。あの位置取りから32秒台の脚を出されたのでは後続は届かないよな。追ってからの反応も良かったし、これだけ乗り手に従順なら距離はまだ伸ばせそう。揉まれる競馬になってどうかはわからないけど、先々のクラシックでも楽しみはあるんじゃないかな。ドリームパスポートの下で血統的にも文句ないしね。
コーディエライトは、津村が上手いこと乗っていた。大外枠からジワっとハナに行って、すぐにペースを落として自分の競馬に持ち込めている。後続が絡んでこなかったのが良かったとはいえ、逃げてあの脚を使うんだから内容としては上々。フロンティアと同じく、これもキツイ競馬をしているわけではないから、そういう点では不安も残るけどね。
テンクウは、前半少し力んでしまったのがもったになかった。コーディエライトがサッと逃げなかったぶん、我慢する時間が長くなったからね。それでも中盤以降は折り合えていたし、直線では一番いい脚を使っている。内容的に悪くはないんだけど、個人的に距離が伸びて良さそうタイプには見えないかな。
ムスコローソは、そもそも追い切り診断の評価が高くなかったんだけど、レースでの乗り方もイマイチ。3角手前で前のプレトリアに乗り上げそうになって、ハミを噛んだしポジションも下げるしで終始スムーズさを欠いた。スローの流れであれだけロスしちゃうと、最後はやっぱり厳しくなるよ。そういう意味では度外視可能な一戦だろう。
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