2017年8月29日火曜日

【キーンランドC回顧】ソルヴェイグはスプリンターズSで楽しみ/惨敗シュウジには荒療治が必要

続いて、キーンランドCの回顧をやっていこうか。

エポワスは、これはルメールの騎乗をほめるべきレース。普段は先行タイプだけど、ハイペースを読んで後ろからジーっと脚を溜める競馬。最後は伸びあぐねる他馬の隙間を縫って抜けきったね。開催が進んでかなりタフな馬場になっていたから、もともと洋芝巧者のこの馬にとって好都合だったのもある。とにかく今回は条件がすべて向いた。さすがに高速決着のスプリンターズSで勝ち負けとはいかない気がするよ。

ソルヴェイグは、一番強い競馬をしていると思う。序盤は少しイレ込むところがあったし、好位の外めで終始ラチから遠いところを回らされた。おまけに1頭になったところでソラを使っている点も踏まえると、まともなら楽に勝っていたかもしれない。休み明けのせいか追い切りも手控え気味。ここを使って次はさらに良くなるはずで、10月のスプリンターズSが楽しみになる内容だったね。

ナックビーナスは、これもソルヴェイグと同じく休み明けだったけど、ハイペースの逃げでこれだけ粘れれば大したものだよ。もともとパワータイプではないから、洋芝をこなせたのは成長の証。今後も重賞では要注意だね。

モンドキャンノは、いつもより1列後ろからの競馬。中団でじ~っとしてそのまま中団で終わったあたり、もう少し前でレースをしたほうがいいのかな。これも1戦叩いて次あたり変わってきそうな雰囲気はあるね。

シュウジは、直線でまったくいいところがなかった。序盤はダッシュ良く走っているものの、勝手に走って勝手に止まった感じ。おそらくだけど、乗り役が息を入れようとした段階で自分でやめてしまうんだろう。いくら重賞ウィナーでもこうなってしまったら立て直すのは楽じゃない。スタートから押さえつけて終い勝負に徹するか、もしくは転厩して調教から何からすべて変えて刺激を与えるか、そのくらいの荒療治をしないとどうしようもないかもしれないな。


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