2017 10/1(日) 日本時間
第96回 凱旋門賞(GI) シャンティイ芝2400m
なんだかんだ言っても強い地元のフランスからはクロスオブスターズが凱旋門賞に出走予定だ。今年は3連勝でガネー賞を制覇。特にザラックやシルバーウェーヴとの激闘を制したガネー賞は強い競馬だった。2400mがどうかだが、ズブズブの馬場だったフォワ賞でも2着と健闘、サトノダイヤモンドには先着している。母国の成長株が大一番で大仕事を成し遂げるか?
まあフランスの方が比較的分析はしやすいのでありがたい。適性という点に関しては軽い馬場ならエネイブルよりこっちの方が面白いんじゃないかと思っているが。
●ガネー賞(GI) 1着 7頭3番枠
サンクルー芝2100m稍 2:11.7
このレースはラップ推移、ペースが全く分からないので判断が難しい。ただ、直線での標識を参考にとりあえずアナログ的にラップを取ってみると、自分の中では500-400で6.2、そこから11.4-11.9という感じだった。なのでコーナー地点ではペースはそこまで上がってなくて、そこから直線で一気に加速、という競馬が問われたと思っている。
3番枠からまずまずのスタートを切ってひとまず番手で進めていく。先頭列3頭雁行状態でそれを嫌って下げて2列目のポケットに入り込んで1~2角。向こう正面でも前にスペースを少し置きつつ我慢の展開。3角辺りで外に誘導しようとするができずに我慢。そのまま3~4角でも最内を立ち回ってスペースのない状況で直線に入ってくる。序盤で進路が無いので苦労していたがL2辺りで進路を確保すると一気に切れて先頭に立つ。L1では馬群を割って決定的にザラックに詰められそうになるがそこからもう一伸びで残しての勝利だった。
ラップがハッキリと分かれば楽なんだが、とりあえず手元でとってみた感じだと後半勝負にはなっているんじゃないかなと。その中で4角以降も包まれていて仕掛けがワンテンポ遅れながらも要所での反応という点では一番だった、というのはかなりギアチェンジの性能の高さを感じた。正直、この感じならどちらかというとロンシャンの方が噛み合いそうな気はするが、まあいずれにせよ最近のフランスの馬に多いギアチェンジをしっかりと持った馬だといえる。逆に、L1で結構詰めてきたザラックなんかはエンジンが掛かってから良さが出たかなと。
●フォワ賞(GII) 2着 6頭5番枠
シャンティイ芝2400m重 2:26.0(+0.2)
91.45(FA13.06)-27.12(FA13.56)-12.39-12.24-12.66
凱旋門賞と同じ舞台となるフォワ賞の内容は悪くない2着だった。特にこの馬の場合は軽い馬場で速いラップを問われた方が良さそうな感じなので、その点でもこのタフな馬場は堪えた可能性が高い。ペース自体はゆったりした流れをサトノノブレスが作ったが3角辺りで少し緩めている。そこからの後半ポテンシャル戦というところだろう。
5番枠から少し出負け、そこから少し促しつつ入って5番手で進める形。前に壁を置きながら折り合いを意識して入っていく。最序盤こそ少し掛かり気味だったが前に馬を置くことで折り合わせる。3角地点で少し緩んだのでここでも窮屈そうに走っていて、下り坂でもスペースがなくブレーキをしながら4角の上りとスムーズさを欠く形で直線。序盤でもまだ内内で我慢しながらという競馬、L2に入ったところではまだ最後方にいるのだがまだ追いださない。スペースがない状況で追いながらじわじわと伸びてきて、L1で2着争いを制した。
内容的には2400を意識した乗り方ではあると思うが、これを本番でやってしまうとマズイだろうなという感じ。ひとまず重馬場の中でタフな状況、3~4角でも我慢我慢で進めていたので動きたいタイミングで何度か馬の方が行きたがっていた感じだが、我慢した結果最後まで伸びてきたのは一定の収穫があると思う。それに、2400を試すうえではこの上ないしんどい競馬になっているので、ここできっちりとラストまで良い脚を使えたなら単純な距離そのものは問題ないと思う。むしろ良馬場である程度流れる中で競馬をした方が良いと思うし、この感じなら昨年の様に全体のペースが上がってきたときにこの馬の武器が炸裂しそうな感じはあるかな。
●2017凱旋門賞に向けての展望
この馬は3走前のアルクール賞、これが途中からしか参考映像で見られなかったが秀逸。高速馬場で後半3Fが逆算で11.57-11.67-11.70と11秒台半ばを連続してまとめている中で最後に捕えている。後方外からL1の地点ではまだ3馬身以上の差があったのだが、これをL1で捕えきっているので、恐らく推定でL1が11.1~11.2の間ぐらい。これをこの時計で叩きだしてきたというのはインパクトとしては大きい。高速馬場向きだという中で、前走のフォワ賞で道悪でも底を見せなかったという点で大いに評価できる。エネイブルが怪物である可能性は否定できないけど、仮に高速馬場になった場合はこちらの方が明らかに適性が高いと思う。気性面は流石に前走は少し苦労していたが、要所で動きたいときには必ず動けているし、流れてもやれるが恐らく自身では後傾バランスの方が良い馬なので距離も2400は問題ないと思う。相手としては同じフランスのザラックがL1の伸びで上回ってきたので強敵だとは思うが、内で我慢しても要所で動けるギアチェンジも含めて総合力が高い。59.5kgを背負わされる立場は楽ではないが、それでもこの馬の適性面や総合的な強みというのは分かりにくいしその分馬券的な妙味も出てきそう。良馬場で内目の枠なら重い印を打ちたい一頭。
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