日程:2017年10月29日(日)
第156回 天皇賞(秋) 東京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
今年は中山記念でも2着に入るなど年始から好調も、夏の札幌記念でGII制覇と更に勢いを増した感があるサクラアンプルールが天皇賞秋に出走予定だ。ネオリアリズム相手にしぶとく伸びた中山記念と1週コースの中距離路線で結果を出しているが、今回は府中の2000m戦。強敵がずらりと揃ったが、力をつけてきた遅咲きの桜が台風一過の府中に満開となるか。
府中でも白富士Sで実績があるが、突き詰めると1周コースでコーナーでの勝負の中で結果を出してきた馬だし、その点を踏まえると府中での決め手勝負に対応できるかとなると微妙だと思う。特に今回は強敵が多いし、ここは狙いを下げたいところかな。
●札幌記念(GII) 1着 13頭1枠1番
札幌芝2000m良 2:00.4 60.7-59.7 S^1
12.7 - 11.0 - 11.7 - 13.0 - 12.3 - 12.1 - 11.9 - 11.9 - 11.8 - 12.0
この札幌記念はどちらかというと驚かされた1着。勝ち切ったところもさることながら、タフな馬場である程度厳しい競馬になってここまでやれるイメージではなかった。どちらかというと高速馬場向きだと思っていたので。ペースは1秒のスローなのだが後半は淀みなく5Fのポテンシャル戦に近い競馬。
1番枠から好発を切って最序盤は先行策を取る。ただ最終的にはそこから控えて進めて好位の内目で進めていく形。道中前のタマモベストプレイが少し下がってきたこともあって中団から後方に近いところまでポジション的には下がる。向こう正面でそこから外目に誘導しつつ中団馬群の中目で3角。3~4角では外に持って行ってヤマカツエースの後ろから4角で大外、2列目に並びかけて直線。序盤で底から一気に突き抜け先頭に立つ。L1では外から伏兵ナリタハリケーンの強襲を受けたが、ヤマカツエースやサウンズオブアース、エアスピネルといった強敵は楽に撃破しての勝利だった。
強かったなあ、というのが率直な感想。最内枠から好発をポンと切ってそこからは意図していたよりも恐らく後ろになってしまった。前半はスローで想定よりポジションを落とした中で、後半のポテンシャル戦で自身では特化に近い形で外から動いてねじ伏せているわけで、これはポテンシャル面を高く評価しないといけない一戦となる。ただ、あくまでレースレベルがどうだったか。ナリタハリケーンが突っ込んでいることをどう考えるか。ヤマカツエースは昨年の有馬記念でも上手く立ち回ったとはいえ4着に来ているわけだし、これを撃破できたのは素直に評価したいところ。サウンズやエアスピネルは恐らく適性的に噛み合ってなかったとは思うが、それでもこの一戦で後半のポテンシャルの高さはGIでも通用する可能性を見せたと思う。
●白富士S(OP) 2着 14頭8枠14番
東京芝2000m良 2:00.6(+クビ差) 62.9-57.7 S^5
13.2 - 12.5 - 12.3 - 12.4 - 12.5 - 12.2 - 11.9 - 11.2 - 11.0 - 11.4
府中でどうか?となるとやはり冬の白富士Sを振り返るべきだろう。トップスピード戦では簡単な相手ではないとはいえ、スズカデヴィアスに敗れているのをどう考えるか。ペースは5.2で酷いレベルでのドスロー。ラップ推移的にもL4で11秒台に入ってはいるが、超高速馬場だし3F戦に近い、L1もほとんど落としていない。
14番枠から五分に出たが二の足はいまいち、枠も悪かったが前半は緩い流れなので比較的楽に中団の外目からの競馬になる。道中もドスローなので仕方ないが結構掛かり気味な感じで進めて3角。3~4角でじわっとペースは上がってくるがそれでも余裕をもって3列目で直線。序盤で外から追いだされてジリジリと伸びて2列目。L2では先頭列に並びかけ、L1で抜け出したところに内からスズカデヴィアスに差し切られてしまった。
上がり自体はこちらの方が速いが、スズカは内で包まれて動けなかった分がある。L1ではスズカが明らかにいい脚を使っていたので何とも言い難い。プロフェットは楽に撃破しているが、4着以下は離したと言ってもサムソンズプライドやケツァルテナンゴ程度なので、正直全体のレベルは微妙。その中でトップスピード戦ではかなり強敵と言えるスズカデヴィアス相手に上手く良い形で入ったのにL1で差し切られているという点で考えると、軽い馬場でのトップスピード戦でひとまず最上位とは言い難いかな。スズカも息が長いとはいえ、鳴尾記念で内容的にスマートレイアーに見劣っている。重賞でもスローの上がり勝負なら通用するレベルだと思うが、GIでリアルスティールやサトノアラジンらスパッと切れるレベルとの比較ではスズカでもちょっと見劣ると思う。サクラの場合は本当の意味でのTS持続力は一瞬で上手く分散して長く脚を使えるのが強みかな、という感はある。
●中山記念(GII) 2着 11頭5枠5番
中山芝内1800m良 1:47.7(+0.1) 50.3-46.2 S^4
12.6 - 12.2 - 12.6 - 12.9 - 11.1 - 11.6 - 11.6 - 11.3 - 11.7
イメージ的にはこの中山記念が強いかな。4秒近い超超スローでラップ推移的に見てもL5で一気にミラノが引き上げてペースアップからの5F57.3というかなり速い時計で走る必要があった。3~4角でもある程度速いラップを踏んでいるし、そこからのもう一段の脚という器用さと5Fを中間的な脚で長く走る適性が重要だった。
5番枠からやや出負けして無理せず内に進路を取って行って後方内目で進めていく。道中もドスローの流れの中で後方内目でジッと我慢しつつだが向こう正面で少しスペースを押し上げながらヴィブロスの後ろにつけていく。3~4角でも終始我慢、ヴィブロスが外に行ったので内のスペースを押し上げながら直線で最内。序盤でネオリアリズムが外に誘導したのでそのスペースを拾って2列目から先頭列に近い位置。L1でしぶとく伸びてくるがネオとは差が詰まらずの完敗だった。
とにかく3~4角以降のノリの進路の作り方が流石、というところだった。あまりに遅い流れから急激にペースアップして勢いがついた状況で3~4角、ここでその勢いを削がずに最短距離を取れていて完璧と言っていい進路どりだったと思う。そのうえでもL1でネオリアリズムを捕えられる感じが無かったのは、前半面に課題があるかなと。正直後半に関してはこの5Fで57.3というレースラップの中で押し上げろというのは不可能に近い。この馬の位置だと確実に上がり5F56秒台に入っているわけで、ほぼ限界に近いと思う。ただその中でスピードに乗ってコーナーでしっかりと進路を取っていけるぐらいに器用に走れているというのがこの馬の良さではあると思っている。この馬は多分コーナーで勝負した方が良いタイプだろうと。
●2017天皇賞秋に向けての展望
トップスピードの質的に見れば白富士Sで一定の目途は立てているが、L1は甘くなった。中山記念では3~4角で完璧に立ち回って器用さを見せたけどこれもL1でネオリアリズムを詰めるところまでは行かなかった。前走の札幌記念がタフな馬場で前半はややスローからのポテンシャル戦で外から勝ちに行ってねじ伏せている、相手はヤマカツエース。この辺りを踏まえても、高速馬場・タフな馬場兼用だが仕掛けはかなり早いケースの方が良いと思う。ポテンシャルともう一段の脚を同時に使える感じなので距離の融通は結構利くと思う。ただ、やはり府中の直線勝負に偏った競馬になってしまうと個人的には良さが出にくいかなと。スズカデヴィアス相手にもう少し良い競馬ができていたらワンチャンスあってもいいと思うが、あの形でL1がちょっと甘くなってとなるとこのメンバー構成では少し足りないだろう。毎日王冠勢は切れ味勝負という観点では強敵だし、この馬も前走は良いスタートを切ったがゲートは安定しないので後ろからの決め手勝負では簡単ではない。個人的には前半超スローぐらいから3~4角で1段階目、L3最速の形で内枠からポンとスタートを切って好位で立ち回る形になってくると不気味なところは感じる。それと、前走もスローの流れの中で良さが出ているが、個人的には平均まで上がるよりはスローで収まる方が良いと思う。色々枠順や馬場によって多少前後はすると思うが、今の段階での評価は控えめにしておきたい。3着ヒモ扱いぐらいで前後させる予定。
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