2017年12月11日月曜日

【阪神JF回顧】我慢を覚えてきたラッキーライラック/大外枠に泣き、状態面も?だったロックディスタウン

それでは、先週の回顧を始めよう。まずは昨日のGI、阪神JFから。

ラッキーライラックは、テンにハミを噛むところはあったけど、(石橋)脩が慌てずうまくなだめてジッとできていたね。それが終いの伸びにつながったんだろう。前走にしても前に馬を置けなくても何とか折り合えていたように、我慢する競馬を馬も覚えてきた感じ。次はもっと折り合いが楽になるだろうから、距離が延びてもこなせるんじゃないかな。今のところ至って順調に来ているから、あとは成長が止まることなく着実に力を付けていってほしいね。

リリーノーブルは、抜け出すタイミングは早かったけど、かといって悠長に構えていたら周りから押し込められるリスクも出てくる。勝ちに行く競馬をしただけに仕方がないし、今回は相手の瞬発力が上だったと諦めるしかないだろうね。キャリアの浅い2歳馬だけに、これから良くなる余地はいくらでもある。成長次第では逆転できるかもしれないから、そう悲観することはないだろう。

マウレアは、道中で馬群の中にいたぶん、そして最後の直線でもラッキーライラック、リリーノーブルに先に行かれたのが痛かったね。なかなか乗り手の思うように運べないのが競馬。相手もいることだから、こればかりは仕方がないだろう。馬群がバラけてからはしっかり脚を使っていたんだから、この馬も悲観することはないと思うけどな。

トーセンブレスは、位置取りが後ろ過ぎた。最近はスローペースの競馬ばかりで、馬に負担を掛けたくない2歳戦はなおのこと。このレースも流れが落ち着いてヨーイドンの瞬発力勝負になっただけに、あれだけ後ろから行ったらさすがにキツいよ。位置を取りに行って折り合いを欠いた前走を踏まえてのことだろうけど…。こういった競馬を続けていくのなら、展開の助けがないと厳しいんじゃないかな。

ロックディスタウンは、好位を取るために大外枠から脚を使ってしまったし、急かせたぶんだけムキになったのも痛かった。前に壁を作れず、さすがのルメールでもなだめるのに苦労していたからなぁ。それに最終追い切りでモタついていたあたり、状態面が本当ではなかったのかも。1週前追いでビッシリ追われたのなら、もっと楽に動けていいはずだから。


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