2018年10月29日月曜日

【スワンS回顧】ロードクエスト復活の裏にあるもの/キレ過ぎがアダになったモズアスコット

続いてスワンSを見ていこうか。

■ロードクエスト【前走までの我慢の競馬が良い方に出た】
追い切り診断に「デムーロの乗り方次第」と書いたけど、まさに最高の乗り方をしてくれた。ゲートの出はひと息で後方から。直線に向いてもまだ最後方にいたんだけど、腹をくくって脚を溜めた分終いの伸びは素晴らしかったね。ただ、デムーロが上手かったのはもちろん、前走までに競馬を教えてきた皇成(三浦皇成騎手)の手柄も僕としては認めないわけにはいかない。彼は追込み一辺倒だったこの馬を何度か先行させていて、そのおかげで馬が我慢を覚えたんじゃないかな。もともとハマっても前に届かない競馬が続いていただけに、先行策の経験が今回の末脚爆発につながった可能性はある、そう思っているよ。

■モズアスコット【極上の瞬発力が裏目も…】
互角のスタートから中団待機。直線では素晴らしい瞬発力であっという間に先頭に躍り出たんだけど、あまりにキレ過ぎたぶん先頭に立つのがワンテンポ早かったかな。おかげでロードクエストの格好の目標になって、最後はハナひとつぶんだけ差されてしまった。とはいえ、レース内容はさすが安田記念馬というべき強烈なもの。負けたはしたものの、前哨戦としては十分すぎる競馬だったと思うよ。

■グァンチャーレ【決め手不足も内容は御の字】
やはりなかなか勝ち切れないタイプだね。中団のインで不自由ない競馬ができたし、直線最内を突いていい具合に伸びたんだけど、最後は脚が一杯でなだれ込む形に。まあオープンでも2~3着続きだったことを考えると、重賞で好走しただけでも御の字じゃないかな。

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