2019年6月3日月曜日

【安田記念回顧】インディチャンプにとって会心のレースだった

最後に安田記念をチェックしよう。

■インディチャンプ【会心の騎乗だった】
今の東京芝は前が止まらない馬場だから、好位抜け出しはまさに勝ちパターン。その上でインコースをロスなく立ち回って、直線もスムーズに駆け抜けることができた。これ以上にないレース運びだったと思う。福永騎手は完璧に立ち回って、この馬の実力を出し切った。会心の騎乗だったと本人も思っているだろう。

■アエロリット【前走の経験が活きた】
単騎で逃げることができて、自分の競馬で進めた。強引にハナを切った前走の経験が活きたのか、今回はスタートから先頭に立つまで無駄な脚を使わなかった。それが前走と今回との大きな違い。実力がある馬だから余力がある状態で直線に入れば、あのような粘り腰を発揮するのは当然のことだろう。

■アーモンドアイ【馬の実力だけが目立った】
馬は強かったけど乗り役は褒められない。敗因にスタートで挟まれたことを挙げているけど、スタートの出が隣の馬と同じならそのようなことにはならない。馬がゲートの中でイラついていたから仕方ない部分はあるが人のせいにはできないね。また、アーモンドアイ自体も久々のマイルで戸惑っていた。乗り役が3コーナーから徐々に動かしていったけど、いつもの鋭い反応ではなかったからね。直線に入ってエンジンがかかったけど、前が詰まるロスもあって勝ち馬に届かず。今の馬場に不向きな後ろからの競馬、しかも久々のマイル戦で僅差に持ち込めただけでもすごい。スタートで下手こいただけに馬の実力だけが目立っていた。

4着のグァンチャーレは先行策から流れに乗って自分の競馬ができていた。最高の乗り方だったと思う。5着のサングレーザーは道中でハミを噛む場面があり、その分伸びを欠いた。ダノンプレミアムはレース後に下馬をしたというぐらいだから、状態面の問題だろう。スタートで挟まれたのが原因だと考えられなくもないが、これに関しては何もいえない。ただ1つ言えることはこの馬の走りでなかったこと。何事もなければ良いが・・・。

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