2020年4月20日月曜日

海外種牡馬事情 - イギリス・アイルランド編

新種牡馬辞典も片付いたということで、久々にこのシリーズを再開してみたいと思います。できるだけ最新のその国の供用種牡馬について種付け数などのデータとともに紹介し、流行りの血統や傾向などを考察するコーナーになります。以前は主に日本にとってあまりなじみのない国について紹介しましたが、今回は馬産を行っているすべての国を網羅する勢いで頑張りたいと思います。

ということでまずはイギリス・アイルランドから。ソースはWEATHERBYSのSTALLION BOOK 2020のページを参考にしました。種付け牝馬の項目が"Registered Mare"と"Unregistered Names Mare"に分かれているのですが、後者は英愛で登録されていない(つまり国外から種付けに訪れる牝馬)という意味でしょうか。とりあえずこれらを合算した数字を種付け数として掲載していますが、もしかすると英愛外で供用された種牡馬の数字も含まれているかも知れません。なお、PC版は表の見出しの項目をクリックするとソートされるようにしてありますのでご活用ください。

系統別で言えば予想通り完全にノーザンダンサー系一強で、全体の80%以上が同系統の種牡馬による種付けとなっています。その中でも突出しているのがサドラーズウェルズ系で、これが全体の約3割。それをデインヒル系が約2割で追いかけるという構図ですね。ドバウィ擁するネイティヴダンサー系は1割に満たない状況で、ナスルーラ系やターントゥ系はまとめても3%にすら届きません。かと思えばモンズン系だけで3%を超えるなど意外と異系種牡馬もそれなりに残っていて、障害用種牡馬に一定の需要がある国ならではという感じですね。 続きを読む


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