2015年7月5日日曜日

CBC賞 2015 回顧・結果:ウリウリは後方で脚を溜め、インからスパッと2列目切り裂き抜け出した!

2015 CBC賞(GIII) 中京芝1200m重
レース回顧・結果

1:09.1 11.9 - 10.4 - 11.1 - 11.2 - 12.3 - 12.2
33.4-35.7HH


 馬場が悪化してはいたがそこまで極端に酷い馬場でもなかった。ただ、その中で中京1200としてはかなりレアケースで前半3Fが33.4とかなり速いペースになった。 良でもなかなかここまで上がり切ることは稀だが、極端なハイペースで基礎スピードの質、またタフな馬場なのでパワー型の基礎スピードを要求されたしそれでいてラスト2Fはズブズブ。ただ結果的に前が沈んだだけで、自信フラットで進めてきた差し馬が気が付いたら上位独占というような感じなので評価は難しい面もある。とりあえず先行馬にはどうにもならない展開になってしまったなと。


 1着ウリウリは五分には出てそのまま無理せずに後方で脚を溜めるという形をとる。道中はハイペースだったが先行勢がかなりついていってそこまで縦長にならず、その中で中団馬群を見ながらスペースを空けつつ後方。3~4角では最内を立ち回って中団に取り付いて直線。序盤で広く空いたスペースを突いてするすると伸びてくる。L1ではスパッと抜け出して外3頭の強襲を凌いでの勝利となった。ウリウリらしい競馬というか、内から溜めて流れた段階でコーナーでロスなく立ち回ってそこからスパッと反応して切れる。まあラップ的には前がかなり落としていたことも大きいけど、このL2での伸びってのがこの馬の良さではあるよね。それと、1400路線でペースが厳しくても一足を使えていたのもあるし、この辺りからもやっぱり距離短縮は良かったんだと思う。距離延長に良さそうな馬ってのは分析でわかるようになってきたけど、距離短縮に良さそうな馬も大体雰囲気で掴めるようになったなと、自分の中では手応えになったかな。この馬の場合はやっぱり後半型スプリンターとしての素質は高いと思うし、ある程度のペースを中団ぐらいでついていきながらそこからの決め手の鋭さを活かす、1200ならそこまで仕掛けも早くならないし、基礎スピード的にも見劣らないね。良い競馬だったと思うし、これなら夏のスプリント戦線は楽しみ。色々と嵌った面も確かにあるし、レースレベルも意外と判断しにくい。道悪適性や3~4角までスペースを上手く取って最内を突きながら下りで勢いに乗せつつ直線に持って行けた、そこからの捌きも完璧。上位勢との差を考えてもまだ過大評価はできない面もある。1200路線の新星としては楽しみなのは間違いないけどね。ただもうちょっとゆったり運べる方が良いと思っていたので、この展開で脚を使わなかったとはいえ突っ込めたのは評価したい。


 2着ダノンディレクターはまずまずのスタートから中団に下げるような形で進めていく。道中はやはり掛かり加減だがペースも早いので幾らかマシ。3~4角の下りでも中団馬群の中で進めて直線で馬群の中目。最序盤で前が外に寄れた影響もあり外に出すロス。そこから追い出されると最後は良い脚を使って詰めてきたが届かずの2着までだった。まあ流れとしては良かったと思う。個人的にはペースが落ち着いてスペースがない状況になると不安があったが、まずスタートが良かったしそこからペースも早かったので中団のスペースをしっかりと確保できた。それなりにロスはあったが全体的にはこの馬としては競馬がしやすい方だったと思う。それと流れた中で最後まで脚を使えているというのは評価する材料で、この馬も1200の方が良いとは思うね。ただ、基本的には鋭いトップスピードとそこに乗せての持続力という点で考えれば、馬場状態や今回の直線坂の段階で外に出すロスがあったというのは局地的には痛かったと思う。スムーズならこっちが勝っていてもおかしくなかったという感じ。1200で安定すると思うんだけど、このペースでも掛かり気味にはなるのでコントロールは難しい。それでもそれを覚悟のうえで前半に無理をせずに終いを爆発させてほしい。そういうタイプの馬だと思うので。勢いに乗ってからの進路どりをしっかりとしてやれれば今後もチャンスは多いと思うので浜中はその辺りをイメージして進めてほしい。サドンストーム比較でみるとやっぱり事前の期待から考えると物足りなかった。馬場が重かったことが多少は影響したと思うので、良馬場ならもっと鋭く伸びてくれると思うんだけどね。重馬場もこなせるけど基本的には最速ラップからの非凡な伸びが売りだと思うので。ゲートが安定してくれば五分出てから押さずにニュートラルで下げる形なら上手くコントロールできそうな感じだし、今回も上手くポジションを取れたのがペースもあったがそこまでかからなかった要因にもなるんじゃないかなと。


 3着サドンストームはやや出負け、ペースも早かったので無理せずに後方からの競馬になる。3角手前まで中団馬群の中に入っていて 3~4角でも外々を押し上げる形で後方で直線。序盤で外からジリジリ伸びて中団、L1でそこから2列目を捕えてダンスディレクターとともに伸びてくるが3着までだった。一番距離ロスの多い競馬になったのは上位ではこの馬ということになる。まあウリウリなんかもサドン相手に結構迫られてしまったという点では物足りない面はあるんだが、この馬も成長してきているなあという一戦。阪急杯を見てももう厳しい流れでもやれる馬だと言う認識は持っていたけど、今回の様に1200でも厳しい流れでやれたんだから完全に覚醒期に入っていると。どうしてもイマイチ君だったころの印象が強いのでなかなか判断が難しいところはあるが、ウリウリやダンスディレクター相手に簡単に勝たせなかったというのは評価していい。単調なポテンシャル勝負でコーナーでもロスがあって食い込んできた、前が止まる形で突っ込んできたのは適性の幅という点ではどんどん広がっているなと。大崩れするような要素がなくなってきた。後一歩先に行けないというのは変わらないけど高いレベルでのものになってきたといえる。差し馬の展開になったのは間違いないけど、上位2頭との比較で考えると厳しい流れでよくやったと言って良い。


 4着ベルルミエールは出負けして後方からの競馬になる。そこから徐々に二の足で盛り返しながらだが幸か不幸か前がハイペース、既に隊列ができていた中で上手く好位馬群の中目で落ち着けた。3~4角でも中団馬群、離れた3列目の真ん中で仕掛けながら直線。序盤で追い出されるとジリジリと伸びて内にいたダンスディレクターを下げさせる。L1でそこから伸びてきたが外2頭に対しては最後の方で伸び負けた。まあ位置取り的には結果的に出遅れが良い方に左右したというか、先行争いの激流に巻き込まれずに済んだし、意外と良いところにスペースが開いていたのでその辺りも恵まれる要素だったかなと。ただ、こういう展開になってどうかなと思ったが、タフな流れの中リカバーして中団とある程度の脚を序盤に使いつつ、息を入れるところがない正統なスプリント戦で一定レベルやれたというのは新たな一面なのかなと思う。まあこのレースは結構評価が難しいところはあるし、上位が1200路線では新顔、サドンストームはともかくとしてセイカプリコーンやタガノブルグクラスが突っ込んできていることを考えても、まあなかなか判断は難しい。こういうレースにも対応してきたというのは適性の幅という面では評価したいけど、この馬は1400で基礎スピードと総合力を活かしてきている感じだから、本質的には1400の方が良いんじゃないかなとは思うけどね。
 

 5着セイカプリコーンはやや出負け、かなり押されるが結局最後方近くで進める。3角手前で最後方から最内を立ち回ってウリウリを目標に進め、4角でも最内を取り切って直線。序盤では反応イマイチでウリウリがスッと反応しながら前に行ったのに対してジリっぽい。L1ではウリウリとの差をじわっと詰める脚は見せたが外差し勢の勢いには屈して5着。まあこの馬の5着がこのレースの物差しというかどういう展開だったかを示す指標にはなるよねと。前がハイペースで勝手につぶれ、結局後半勝負に徹した馬が有利だったと。その中で流れ的にもコーナーで速いラップを刻んでいるわけで、そこで我慢をした馬が直線で弾ける権利を得たと。後は進路確保で前のウリウリが抜け出した直後を突くだけでなだれ込んだ。これが5着だからレースレベルが判断しにくいというのはあるね。まあ渋った馬場にL2から12秒台で前は失速しているんだから、後は差し馬との勝負なわけだけど…。嵌ったのは間違いないからなあ。


 9着ホウライアキコはまずまずのスタートから前に行くかなと思ったが前が相当飛ばすので無理をせずに好位で進める選択を取った。3~4角で外から動く形になって中団に下がって直線。序盤でそこから追い出されるがイマイチ伸びず下がってしまう。ただL1でそこから盛り返す脚を見せて9着には踏ん張ったという感じ。ん~ちょっとよくわからんね。あの手ごたえなら直線では沈むと思ったんだがそこから盛り返してきた。直線入りの坂の段階ではちょっと苦しかったが、良く盛り返したなあ。3~4角で結構外だったのでこれはラップ的に見てもかなりしんどかったしここで置かれたのは仕方ない。L1で意外と踏ん張って伸びようとしていたし、ポテンシャル面は結構高いかも。まあでも結局こういう展開では厳しいのは確か。重馬場が響いたのもあるかもしれないけど、個人的にはそれよりも展開があまりにもこの馬にとって厳しくなりすぎたなと。シップじゃないけど、ここは良い展開になりそうと思われる馬ほどやっぱり騎手も意識がきつくなるのかなと。レオパルディナだけならまだしもレオンビスティー辺りまで絡んできちゃうと厳しいしね。まあ普通のコースならそれでも前に行けと思うんだが中京の場合あそこまでゴリゴリ行くとまず前は持たないし、実際前が全滅しているからね。難しいレースになってしまったなというのが率直な感想かな。


 番外で本命馬のフレイムヘイローは11着に敗れた。好発からかなり押して先行策、2列目のポケットを狙ってそこにはつける。3~4角でも2列目ポケットで進めつつ直線で外。一瞬は反応したがそこからは伸びあぐねて下がっての完敗。前半飛ばしすぎですわ。まあある程度勝負を決めてという感じだけど、2秒以上のハイペースでスピードで押し切るタイプの馬じゃない、後半の良さを前半の追走で削いでしまったし、この馬場では減速も早く、リードもない状況で苦しくなったと。まあちょっとこの展開は予測がしにくかったとは思うから仕方ないけど、敗因としては明確にオーバーペースにあると思う。仕方ねえかなあ…。結構自信あったんだが展開を読めない…。平均ペースまでならワンチャンスあったメンバーだと思ったが、まあアイビスまで我慢かな。ちょっと時計が掛かった方が良いので夏のアイビスだと若干微妙ではあると思うが。



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    プロキオンS(G3)

今回、負けることは許されない1頭
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中京ダート1400Mの条件で行われるこのレース。競馬ファンであればご存知の通り中央競馬のダートGIはフェブラリーS・チャンピオンズCの2鞍。距離こそ違うが共通しているのは2鞍とも左回りである事。

今年は連覇を狙うベストウォーリア・ユニコーンSで2着しているコーリンベリー・根岸Sで2着しているワイドバッハ・老いて尚盛んのアドマイヤロイヤルを筆頭に左回り巧者が一同に集結。

芝路線と異なりダート戦線は使えるレースが限られているとあってどの陣営も本気。暮れのチャンピオンズC、もっと言えばJBC、暮れの東京大賞典に向けて賞金加算が至上命題の馬達にとっては、目の上のタンコブであるホッコータルマエ・コパノリッキー・インカンテーションがいないこの時期は一戦たりとも落とせないというのが本音。

当社が注目しているのも今後のローテションを楽にするするためにも負けることは許されない1頭。相手関係も左回りのダート1400Mが適条件のアノ馬。情報通りならほぼほぼ2頭のマッチレース。

今回無料登録された会員様には、情報・天候・馬場状態を加味した最終ジャッジをレース当日14時にメール配信するのでお楽しみに!


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七騎の会:プロキオンS300-250


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