14年前の2001年の大井からスタートしたJBCは当初のクラシック・スプリントの二競走だったが、4年前の大井から新たにレディスクラシックが追加されて現在はJBCは三競走まで増えた、JBCと云えば売上を確保出来る反面、賞金や宣伝広告費など経費が多い事から利益の少ないイベントなのは間違いなく、売上を促進する意味でJBCと名の付くレースを従来のJBCの二競走から三競走へと増やしたと思われる。
ただ、JBCと名の付くレースを増やしてもその分だけ賞金が増えれば利益が出る訳が無いのは当然の話、それだけにレディスクラシックの賞金はクラシックとスプリントの二競走から従来の賞金額を其々削って捻出すると云う荒業で実現したのだから恐れ入る。
また、10年まで1着賞金8000万円だったが11~14年は1着賞金を1000万円減額し7000万円にしていた東京大賞典が今年より1着賞金を8000万円に戻した事でJBCクラシックと1着賞金が同額になった。
確かに以前のJBC競走は高額賞金が売りの一つだったが、レディスクラシック創設の為に賞金額を削った事でJBCからチャンピオンズC→東京大賞典とこれからダート路線は激戦が続くだけに無理してまで取りに行くほどの魅力が無くなった印象があり、中央の秋天を叩き台にしてJCを狙う陣営が増えたようにJBCを叩き台にしてチャンピオンズCを狙う陣営が増えて行く可能性は高く、現実に今回1番人気が予想されるダート王ホッコータルマエは昨年同様ステップレースを使わずJBCがぶっつけ本番、仮にJBCクラシックを勝ち損ねても1着賞金が同じ東京大賞典を勝てば良いのだからホッコータルマエ陣営としても気が楽だ。
ただ、今回はぶっつけと云えどもホッコータルマエのクラシック競走参戦は有り難いし、その他の中央所属馬もクリソライト・コパノリッキーのGⅠホースが出走、地方所属馬もサミットストーン・ハッピースプリントの大将2頭が参戦して現在のダート路線のトップクラスが集まった。
スプリント競走の方はワンターンのスピード勝負だけに昨年のスプリント競走で2着したサトノタイガー以外の地方所属馬は劣勢と思えるが、中央所属馬は東京盃馬ダノンレジェンドにその東京盃で2着した昨年のスプリント競走の覇者ドリームバレンチノ、昨年のスプリント競走で1番人気に支持されたノーザンリバーなどダート短距離路線ではスッカリお馴染みになった面子に加えて南部杯を2連覇している実力馬ベストウォーリアが参戦した事で俄然面白くなって来た印象。
レディスクラシック競走はステップレースのレディスプレリュードを完勝した昨年のレディスクラシック競走の覇者サンビスタの実力が抜きん出ており2連覇が濃厚だが、サンビスタが重賞レースに出走するようになった14年の3月以降サンビスタは連勝した事が無い部分で、オトコ馬相手の競馬をしていたので仕方ないのだが少々気になるのは確か。
今回のJBC三競走は全てフルゲートと出走馬のアタマ数こそ揃ったが、地方所属馬の中には相変わらずGⅠに出走する資格があると言い難い馬が何頭か居るのが残念だ。
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