それでは、月曜恒例の重賞回顧。まずは土曜の京都2歳Sから。
ドレッドノータスは、前半はだいぶ行きたがっていたけど、向正面からは2番手で息を入れつつ、我慢しながら走れている。初戦は抑えが利かずに、先行して押し切る競馬。控える競馬に切り替えてすぐに結果を出すあたり、さすがは血統馬(母は重賞3勝、姉のディアデラマドレも重賞3勝の活躍馬)といったところだね。これでもう少し落ち着きが出てくれば…といったところだけど、(武)豊は馬に競馬を教えられる乗り役。経験を積んで競馬を覚えていけば、もっと良さが出てくるんじゃないかな。
リスペクトアースは、スンナリとハナを切れたし、道中もうまくペースを落とせていたんだけどね。調教でも追ってモタつくところがあっただけに、もっと早めに動いた方が良かったかも。瞬発力勝負だと分が悪いから、自分からペースを上げた方が良かったんじゃないかな。まぁ、大トビの走りをする割に、まだ力が付き切っていないフシがあるから、戸崎はあまり無理をしたくなかったのかもしれないね。新馬を勝ったばかり、しかも初めての関西への長距離輸送があっても、これだけやれたあたりは立派。順調に成長していけば、この馬ももっと良さが出てくると思うよ。
アドマイヤエイカンは、五分のスタートを切ったのに、ジックリ構えて中団から。ペースが落ち着いたうえに、成長途上の2歳馬となれば使える脚も限られてくるだけに、3着まで詰めただけでも大したもの。正直、調教の動きも良く見えなかったし、相当能力の高い馬なんじゃないかな。連勝は止まってしまったけど、全然悲観することはないでしょう。
ジョルジュサンクは、テンからジックリ構えていたし、アドマイヤエイカンよりも後ろから。ペースがペースだけに、さすがに勝負にはならなかったけど、抑える競馬を教えられた点では収穫があったんじゃないかな。ワンパンチ足りない競馬続きとはいえ、次は違った面が出てくるかもしれないね。
ケルフロイデは、好位のインでロスなく運べていたし、スローペースで流れも向いたんだけどね。展開不向きの3~4着馬にも交わされるようでは、ちょっと物足りないよなぁ。調教の動きも平凡だったように、力負けとしか言いようがないだろう。
ペースがペースだけに、ロライマは、スタートで後手を踏んだ時点で“勝負あり”。むしろ6着でも良く詰めて来た方だし、いいモノを持っている馬だと思うよ。今回の結果は参考外で、次は改めて見直しが必要だろうね。
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