2015年11月2日月曜日

若さは残るが、デンコウアンジュの決め手は強烈

続いて、アルテミスSだね。

デンコウアンジュは、テンから後ろでジックリ構えていたんだけど、3~4コーナーで一気にペースが落ち着いた時に、無理やり抑え込まなかったのが良かったんじゃないかな。キャリアの浅い若馬が自分のリズムを崩して、力を出し切れないのはよくあること。あそこで馬の気分に逆らわなかったぶん、直線で素晴らしい脚を使えたんだろうし、田辺が本当にうまく乗っていたと思うよ。前走では内にモタれて他馬に迷惑を掛けていたほどで(鞍上の川田騎手は騎乗停止処分に)、今回にしても最後の直線でフラついていたように、若さは残っている反面、いい決め手を持っている。気性面が成長してくれば、面白い馬になるかもしれないね。

メジャーエンブレムは、3コーナー手前で一気にハナへ。ペースは遅かったし、この馬のリズムを守ることを優先した乗り方とはいえ、ちょっと強引といえば強引な競馬。2着に残れただけでも大したものだと思うよ。力のあるところは示してくれたけど、道中であれだけ行きたがるようだと、距離が延びたらキツいかも。今回のレースぶりだとマイルまでがギリギリって感じになりそうだし、これからは気性面の成長がカギになるんじゃないかな。

クロコスミアは、中団よりも後ろから。終いはそれなりに伸びてはいたけど、ジックリ行っていた割には使える脚が短い感じだね。直線が長い東京でこれだけ走れれば上等だし、小回りコースの方がチャンスはありそうな気がするよ。

ペプチドサプルは、ゲートの出がイマイチで後方から。肝心の4コーナーでも四位の手が動いていたほどで、さすがにキツいのかと思っていたら、直線に向いてからはしぶとく脚を使っていたね。最後までバテていなかったあたり、1200mで勝ったばかりとはいえ、もっと長い距離で良さが出るタイプかも。まぁ、キャリア1戦の馬とすれば十分な内容だし、次につながる競馬ができたんじゃないかな。

ウインファビラスは、テンにモタついて中団からになったんだけど、終いの伸びはイマイチだったし、最後はバテた馬を交わしているような感じ。まぁ、追っての反応が物足りなかった調教と同じような走りで、2ヵ月ぶりの影響があったんでしょう。叩いた次はもっと動けるはずだから、あまり悲観することはないと思うよ。

エスティタートは、3コーナー手前でメジャーエンブレムに早々と交わされたけど、そこからはジッとできていたんだけどね。手応え十分で直線に向いたかに見えたのに、追ってからがサッパリだったなぁ。初めての関東圏の競馬で、長距離輸送も初めて。キャリアの浅い2歳馬、牝馬だけに、余計に響いたのかもしれないね。いいスピードはあるし、経験を積みながら変わってくるはず。これから良さが出てくるだろうから、この馬もあまり悲観することはないんじゃないかな。

調教の動きが良かっただけに、カイザーバルのこの結果には正直ガッカリ。道中でムキになるところはあったけど、サッパリ伸びないなんて…。まぁ、いいモノを持っているはずだから、長い目で見たい馬だね。

好位で流れに乗れていただけに、ビービーバーレルの結果も案外といった感じ。テンにムキになるところがあったぶん、終い苦しくなったとしか考えられないね。この馬も調教の動きからして、いいモノを持っているはず。経験を積みつつ、これから良さが出てくるでしょう。


see more info at 元騎手・坂井千明の乗り役流儀~騎手にしかわからないことが、ある。~