浦和では初の古馬のサラ重賞として創設された浦和記念が中央交流重賞となったのは96年だからもう19年前の話となる。
交流元年の96年の浦和記念を勝利したダート路線の女傑ホクトベガは東京大賞典に向かわず有馬記念をチョイスしたが、97年の浦和記念馬キョウトシチーは次走の東京大賞典で2着と好走するなど当時の浦和記念はダート重賞の数が少なかった事から東京大賞典のステップレースとして機能していたが、その後ダート路線の拡充が成された事から存在意義が曖昧になり、今では「残念JBC・断念チャンピオンズC」的な存在のレースになった印象が強い。
確かに過去には10年のスマートファルコンのようにJBCクラシックを勝ちながらJCダートを使わず浦和記念に出走したケースがあるが、こんな稀有な陣営は多くないのは当然の話で今年も中央の有力馬はチャンピオンズCを目指しており、当初出走を予定していたクリソライトが骨折で回避した事もあって今年の浦和記念も超がつく一流馬は不在で、中央勢の超一流馬がチャンピオンズCを目指し浦和記念を出走しない事に助けられているだけに中央交流として行われた過去19回の浦和記念は中央勢の11勝、2着11回に対して地方勢は8勝、2着8回とほぼ互角に渡り合っており、昨年の浦和記念では1~3着を南関勢が独占するなど中央勢に席巻されている現在の南関のダートGの中では地方勢が健闘している数少ない重賞と言えるだろう。
上記した実力馬クリソライトに加えシリウスSを勝ったアウォーディーもフレグモーネで浦和記念を回避し、結局今回の浦和記念に出走するのは地方のドサ回り専門と言えるソリタリーキングにそのソリタリーキングを佐賀記念で降したマイネルクロップ、OP特別で2勝を挙げているが重賞未勝利のドコフクカゼの3頭のみ、それだけに昨年に続き南関勢が上位に食い込む可能性が高く、ここを勝った馬が本年度のNAR年度代表馬の第一候補となるだけに昨年の浦和記念の覇者サミットストーンや今年のマーキュリーC馬ユーロビート、東京ダービー以来勝利から遠ざかっているハッピースプリントなどに頑張って欲しいものだ。
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