2016 7/17(日) 函館記念(GIII) 函館芝2000ｍ
出走予定馬一覧
今年は新潟大賞典で５着、エプソムカップで３着、逃げて粘り込むのが身上もなかなか重賞制覇まで届かないのがマイネルミラノだ。イメージとは裏腹に大きく崩れることなく頑張っているものの、あと一押しをこの函館の地で引き出せるかがポイントになる。相手はそこまで強敵はいないものの適性的に厄介な馬は多く、この条件で逃げ切れるか。
個人的にはここでは狙いを下げるべきだと思っている。基本的に基礎スピードで押し切るタイプの馬ではないので、ハイペースになりやすく前目への意識が強くなりやすいレースなので勝負所までに余力を持ってレースを支配したいタイプの逃げ馬はちょっと苦しくなりやすい。まあ相手関係が楽だし、昨年の福島記念でも最低限はやれているから上手く息を入れられれば…というところ。それでもＵ字ほど良い条件とは思わない。
まずは前走のエプソムカップは東京芝1800ｍでペースバランスも48.5-45.7と３秒近い超スロー、12.0 - 11.8 - 11.0 - 11.4 - 11.5のラップ推移でＬ４から11秒台、Ｌ３最速の11.0とＴＳ持続特化戦となった。13番枠からまずまずのスタート、行くのに少し手間取って二の足で押してハナを取り切る。そこで苦労したのもあったかそこからペースを引き上げずにドスローに持ち込む選択を取ってしまう。３～４角でも仕掛けを我慢しながら先頭列をキープ、４角出口で引き離す形で直線に入る。序盤の最速地点でいい脚を使ってしぶとく出し抜くのだがＬ２の上り坂で徐々に減速、外からルージュバックの切れ味に一気に詰められこちらは更にＬ１で減速。あっさり交わされ最後にはフルーキーにも交わされての３着だった。確かにメンバー構成的には恵まれたがペースをドスローに落としすぎて非常にバランスの悪い競馬になった。この馬の良いところはギアチェンジの性能が高いところと前受する割にはＴＳ持続がそこそこ高い方である。ただ、基礎スピードで平均～ややスロー程度にコントロールしてそれを引き出せるという点で前半も含めた総合力の高さ、バランスの良さがこの馬の特徴。なので確かに行き脚が思ったより良くなかったというのはあるにせよ、流石に800通過が48.5はあの馬場では遅すぎた。想像以上に強かったルージュバックはともかくとしても、フルーキーに上り33.0で上がられているようにかなり軽い馬場だった。その中でＴＳ持続特化にしてしまうと流石に…というのが個人的な感想。楽にハナを切れたのは恵まれたところもあるが、展開自体をこの馬の競馬に支配できたわけではない。
新潟でも２着に粘った昨年の新潟記念を振り返っておく。個人的にはこの時はなかなかいいバランスで進めてくれたなと。まあアーデントが行ってくれたのはあるが。新潟芝外2000ｍ戦で稍重、58.8-59.4と平均ペースで進め、12.3 - 12.0 - 11.6 - 10.5 - 13.0のラップ推移でその分だけ仕掛けを待って入れた。Ｌ２最速10.5で10.5-13.0という極端なラップをそのまま信じるかはともかくとしてＬ４の12.0は間違いなくコーナーの段階ではまだペースを上げていなかったし、直線入りの段階ではまだ仕掛けていなかったというところ。その中で６番枠から好発、じわっとハナを主張するも外からアーデントが押して押しての形になって途中まで競ってくるので、３角までには譲って行かせる。３～４角では少し離れた番手の位置で様子を見つつ仕掛けを待ちながら直線。序盤で馬なりでスーッとアーデントに並びかけに行ってＬ２で堂々と先頭に立ち他馬を出し抜く。これに唯一くらいついてきたのがパッションダンスで、Ｌ１で甘くなったところをパッションミルコに差し込まれての２着。ここでよかったのはやはり離れた番手ではあったがこの馬として直線勝負まで仕掛けを待てたことにある。ある程度ペースを引き上げて進められたことで後続の仕掛けの意識を遅らせることができた。逆にエプソムＣの場合はドスローに落とし過ぎたことでどうしたって仕掛けを早くせざるを得なくなったと。
問題はローカルの2000というところになる。新潟の場合はともかく函館2000だと洋芝で時計が掛かる2000ｍ戦、前半からハイペースで高いレベルで基礎スピードを問われる。この馬自身基礎スピード自体は高いレベルでもっているのだが、トップスピード戦でこそというところなのでそこがカギ。例えば昨年の福島記念でも60.3-62.2、重馬場で２秒のハイペースではあるが12.4 - 12.1 - 12.6 - 12.0 - 13.1とＬ２再加速戦にはなっている。そこで２番枠から２列目ポケットで進め、仕掛けが遅れる形になったがミトラの直後を取ってから一瞬は良い脚を使って４角で差を詰め直線序盤も食らいついているようにハイペースでも余力があれば一脚を使ってきている。ただそれでもＬ１は甘くなってファントムライトに捕えられているように、脚自体は使えてもポテンシャル戦だと一瞬の度合いが増してしまう感じはある。それに昨年秋のチャレンジＣなんかは顕著に甘くなっていて、47.7-46.7とややスローなのに11.7 - 11.6 - 11.6 - 11.5 - 12.0と仕掛けどころが早く終始エンジンをふかしている状況で中盤以降を進めたことで直線での加速がほとんどないという競馬。ここで２列目外から直線入りで一瞬だけ脚を使っただけでＬ１で猛烈に甘くなる。これがこの馬の最大の弱点といえる。
トップスピード戦でないと基本的に安定しない馬なので、その点を含めても函館2000だとちょっと苦しいかなと思っている。巴賞ぐらいなら昨年も勝っているように時期も早く時計も出やすい、また1800ｍで１角までの距離が短くペースが上がり切りにくい。そうなれば強いのだが、2000で１周コースでとなると適性的にはかなり怪しいところはあると思う。最終的には府中や新潟の1800～2000で平均的に進める形が理想だとは思うので、今回の函館2000でこの馬の競馬ができるかは疑問。それに相手関係もオツウやケイティープライド辺りはそこそこペースを引き上げようとしてくると思うし、強敵というより主導権をしっかりと取れるかどうかという点でもなかなか厄介である。ペースはハイにもスローにも、とにかく極端にはしたくないのでその辺りのバランスを取れるかがカギ。函館2000だと逃げに拘らずにゆったりと進めていく意識も必要かも。福島記念の時にポケットで我慢する形でも要所の反応の良さを見せていたし、案外そういう競馬を模索するのもアリだと思う。いずれにせよ、2000だとハイペースで甘くなっているし、ポテンシャル戦ではＬ１甘くなる傾向が顕著。要所の良さを引き出しにくいレースだが、一応Ｌ２最速戦率は高い。前半で目標にされて脚を無くすよりポケットで我慢して３～４角をロスなく立ち回って一足に…というところでチャンスはあるかなと。洋芝のハイペースでこれまでのとおり３～４角押し上げの正攻法だとポテンシャルタイプも強敵が多く楽ではないと思うので、上手くバランスを取れれば。
昇級2戦目の前走では、スタート直後、隣の馬に寄せられ、位置取りが悪くなり敗れたハラペーニョペパー。しかし、2走前の播磨Sでは、スタートから先頭をキープし、最後まで渋太く粘り2着を確保。今回は、降級戦。スムーズな競馬ができれば圧勝まであるだろう。
式別：三連複
方式：フォーメーション
1頭目:15
2頭目:3.6
3頭目:2.3.6.7.11.12.14
組み合わせ数11点
投資金額各100円
回収金額：500円×24.7＝12,350円
競馬情報サイトはいろいろ試してきましたが、、
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