2017 2/5(日)
第67回 東京新聞杯(GIII) 東京芝1600ｍ
予想用・出走予定馬一覧
キャピタルステークスではまさに大外一気、ズドンと伸びて突き抜けたブラックムーンが同じ東京マイルの舞台である東京新聞杯に出走予定だ。前走の京都金杯では中団から積極的についていくものの脚を引き出せず苦杯を嘗める結果となった。しかし富士ステークスでも強敵相手になかなかいい脚を見せていたように府中は合うはず。この条件で４歳世代の刺客たちをまとめて討ち果たしたい。
結構面白いかなと思う。前走はペースも速かった中で馬場もそれなりに重かった。こうなるとトップスピード面を削がれてしまうからね。ただ器用な馬ではなくしっかりとエンジンをかけて入っていきたいタイプ。３～４角での動き方がポイントになるかなと。
●キャピタルＳ(OP) １着 15頭８枠14番
東京芝1600ｍ良 1:33.5 46.1-47.4 H^1
12.5 - 10.7 - 10.9 - 12.0 - 12.2 - 12.0 - 11.3 - 11.9
まずはやはり圧倒したキャピタルＳから振り返る。ＪＣの前日で良馬場発表でもダートは重、雨が残っていた状況での好時計決着である。ペースは1.3でハイペース、ラップ推移でみると流れたことで仕掛けが遅れた形でのＬ２最速戦というところ。馬場の割にはＬ２最速11.3はそこそこ速い。外枠からやや出負けして後方から、道中もかなり流れている中で最後方に近い位置で追走しながら３角に入っていく。３～４角でも内目からおっつけながらだが、ここで前が12秒台に緩めて一息を入れる形、４角で中目を通しながらも最後方で直線。序盤で外に誘導しつつ、緩めた分だけ団子状態の中で外に出してＬ２で一気に伸びて先頭に立つ。そのまま突き抜けての完勝だった。まあハッキリ言って差し有利の展開ではあったし、ペースを引き上げた前が３～４角で一気に12秒を３Ｆ続ける程度にまで緩めてくれたのでほっといても差を詰められたという感じ。実際この馬の走破で見れば36.5-34.0なのでかなりゆったり入れている。目視で見てもこの馬の位置では1000通過で60秒前半ぐらい。そしてそれで取り付けたのは大きかった。とはいえそこからの後半の爆発力は他とは一線を画すもの。ぶっちぎってきたのは嵌っただけではできない芸当。Ｌ１まで一番いい脚を維持してきたのは高く評価したい。
●京都金杯(GIII) ９着 18頭２枠４番
京都芝外1600ｍ良 1:33.4(+0.6) 45.9-46.9 H^1
12.2 - 10.6 - 11.1 - 12.0 - 11.7 - 11.9 - 11.5 - 11.8
ハイペースで差し込めたということを考えたのかはわからないが、京都金杯に関しては少々積極的過ぎたきらいがある。全体のペースが速い中でこの馬も中団とポジションを結構とっていったなという感じ、結果的にそこがこの馬の武器である後半のトップスピードの質、持続力を削いだ格好だろうと。内枠でやや出負け、ただそこから積極的に出していって先行策、最終的にはそこから下げていきながらで掛かり気味に進めつつ中団と幾らか噛み合わない競馬。３～４角で少し緩む中で外に誘導しつつエアスピネル後ろを意識しながら直線に入ってくるのだが追い出されての反応そのものが物足りず、Ｌ１では甘くなってジリジリとなだれ込むだけの完敗だった。これまでのこの馬のパターンを見ても普通に後傾で長くトップスピードを維持することで爆発的に伸びてきていたわけで、それを前半のハイペースを追走した割にポジションもとれなかった、下げながらスムーズさを欠く展開になったのも後半要素を削ぐ要因だったと考える方が無難かなと。
●西宮Ｓ(16下) １着 ８頭５枠５番
阪神芝外1800ｍ良 1:46.3 48.6-45.6 S^3
13.0 - 11.3 - 11.9 - 12.4 - 12.1 - 11.2 - 11.0 - 10.9 - 12.5
やっぱりこの西宮Ｓを外すことはできんだろうと。見てもわかるようにＬ４の３角途中地点からかなり速いラップ、そこから直線序盤の10.9まで11秒前後を３Ｆ踏んでいる。極端なＴＳ持続特化と言っていい。Ｌ１が消耗するのも無理はないラップ推移だ。コーナーで内を上手く立ち回らないとトップスピードに乗っている地点でのロスが相当大きくなる。普通こういうラップで外から差し込むのは難しい。やや出負けして少し促していたが動けず、後方からの競馬。 ３角で後方からすでに中目を通していて、４角で外から押し上げていく形でロスを作りながら最後方列で直線。序盤の最速地点10.9でグンと伸びて一気に２列目まで取り付く、Ｌ１で消耗しているところでももうひと踏ん張り伸びてきてきっちりと捕えての完勝だった。上位勢はほぼ３～４角で前々内内を立ち回っている馬で占められているわけで、それをこの４Ｆの上がりで差し切るというのは異次元レベルまで来ているなと。質も高いんだけど、エンジンがかかってからトップスピードを３Ｆ維持、Ｌ１は流石に落としているにせよ、それでも素晴らしいＴＳ持続。この破壊力は正直かなりのレベルにあるとは思っている。
●2017東京新聞杯に向けての展望
富士Ｓでも後方からの中ではいい脚を使えていたが、個人的にはロスがあっても良いのでしっかりと順々にエンジンをかけてやることで爆発させた方が良いタイプだろうと思う。富士Ｓの場合は内を突いて少し器用な動き出しを要求されたし、思ったよりは対応してくれたけどその分ラストの甘さに繋がった感はある。下りで惰性をつけて阪神外で爆発してきたタイプなら、あまり急かさずに徐々に勢いをつけていく入り方の方が良いだろうと。それと、前半から急かしていいタイプでもないだろうと思う。これは前走の京都金杯でも見せてしまっている。西宮Ｓは正直インパクトとしては相当で、多少のロスなら問題ないし速度的に見てもＬ２の10秒台の地点で猛烈に伸びてきているわけで、スムーズに加速することでここまでしっかりと踏み込むことができればというところ。高速馬場で前に支配されて仕掛けが遅れる形になると踏み遅れる可能性が出てくるしそうなると今の府中の馬場では前も落とさないのでなかなか勝ち切るまでは苦労するかもしれないが、それでもトップスピードの質という観点で見れば５歳以上の今回のメンツの中では最上位とみていいと思う。オーバーペースにさえならなければ崩れないし、上手く出し切れれば勝ち切るチャンスはある。後はそれを内田博幸が引き出せるかどうかかな。頭までの魅力はある一頭かな。
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