2017 5/20(土)
第24回 平安ステークス(GIII) 京都ダ1900ｍ
予想用・出走予定馬一覧
３歳時にはレパードステークスでケイティブレイブを撃破、今年は東海ステークスで好位からきっちりとらえて完勝、強豪グレンツェントが平安ステークスに出走予定だ。ただ前走のアンタレスステークスでは１番人気に支持されながらも９着と掲示板を外してしまった。巻き返しを期して淀の舞台で強敵撃破となるか。
後半のポテンシャルに関してはかなり高いレベルにあると思うんだけど、前走のアンタレスステークスは正直意外なほど伸びなかったなあという感じ。前走からしっかりと巻き返してこれるかがポイントかな。出し切れれば既存の勢力では一番のはず。
●東海Ｓ(GII) １着 16頭４枠８番
中京ダ1800ｍ良 1:53.2 51.2-49.5 S^2
13.0 - 11.5 - 13.6 - 13.1 - 12.5 - 12.4 - 12.4 - 12.0 - 12.7
まずは東海Ｓから振り返る。このレースでは２段階加速でＬ２最速、時計が掛かっている状況での後半勝負の度合いが大きいレースとなった。そこまで速いラップを踏むことなくＬ１は落ち込んでいるのは時計が掛かっていたこともあるかなと。
８番枠からやや出負けから無理せずじわっと中団で進めていく。道中は少し掛かりながらの競馬になるが中団外で３角に入っていく。３～４角でも外目からじわっと仕掛けて行って１段階目のペースアップに対応、好位の外から押し上げる。４角ではコーナーワークで少し置かれて３列目で直線。序盤でそこからしぶとく伸びて最速地点で２列目、Ｌ１できっちりとモルトベーネを捻じ伏せての勝利だった。
前半はここまで緩いと基礎スピード面はほとんど要求されていない。後半５Ｆでそこそこ速いという中できっちりと３～４角外々から正攻法で勝ち切れたし後半の要素は流石だなという感じ。ポテンシャルとトップスピード面…まあ時計が掛かる馬場だったので字面はさほどでもないが、それでも500万下の1900ｍ戦が後半５Ｆで64.7、こちらは62.0というところで考えても2.7も違う。地味ではあるがこの中で、コーナーではそこまで速くなかったにせよ１段階目の加速地点、３～４角でロスがあった中で最後まで伸び切ったのは高く評価しないといけないと。ポテンシャル面を出し切ってくればというところ。
●アンタレスＳ(GIII) ９着 16頭３枠６番
阪神ダ1800ｍ良 1:50.5(+0.6) 48.8-48.7 M
12.5 - 10.8 - 13.0 - 12.5 - 12.4 - 12.1 - 12.1 - 12.0 - 12.5
ただ前走は正直物足りなかった。ペース的には平均、３～４角でも12秒前半を刻んでいるのでコーナー地点で速いラップを踏んでいるというのはある。前半の基礎スピード面と後半のポテンシャル面をバランスよく問われた。
６番枠から五分に出てそこから無理はせずに中団やや後方でという形。道中も中団馬群の後ろぐらいで進めているがかなり手が動いていて追走に少し苦労している感じ。そのまま３角に入っていくが動きが遅く反応できない、４角では外に出して中団で直線。序盤でも伸びてくる気配がなく最後までなだれ込んでの９着完敗だった。
まあ最後はばてていないんだけど、コーナー地点で終始動けなかったのは不満がある。もっと言えば向こう正面の段階で動けていなかった、追走に手が動いていた状況だったのでこれは意外だった。レパードＳなんかでも直線でのＬ２の再加速で最低限対応できていたし、みやこＳでも動きはそんなに良くなかったがここまで置かれる感じではなかった。その点からも状態があまり良くなかったのと58kgの影響もあったのかなと。
●みやこＳ(GIII) ２着 16頭３枠６番
京都ダ1800ｍ良 1:50.1 48.7-49.1 M
12.4 - 11.2 - 12.6 - 12.5 - 12.3 - 12.3 - 12.0 - 12.3 - 12.5
みやこＳではアポロケンタッキーに肉薄する脚をＬ１で見せてきたし、ロワジャルダンには内容的に完勝した。ペースは平均だが大きく淀みなく進め、Ｌ３最速と仕掛けどころも早かった。比較的脚を出し切りやすい展開だったといえる。
６番枠から五分に出て中団馬群の中目から１～２角で内に入って進めていく。向こう正面でも中団馬群の中目で進める。３～４角では中団の中目で進めていたがここでかなり激しく追われて好位列の外に取り付いて直線。序盤でそこからしっかりと伸びてくるとＬ１までアポロケンタッキーに急追する形で届かずの２着。
そこまで目立たなかったけど、改めてみるとコーナーで少し置かれ加減にはなっている。結局ここではＬ３最速でＬ１まで減速ラップということもあったし中目で進められたのでその辺りでもそこまで置かれずに差し込めたという感覚ではあるが、確かにアンタレスＳの様にコーナーで終始12.0～12.1と刻まれると苦労したのはある程度仕方ないのかも…というのも感じる。このみやこＳではコーナーでの立ち回りで割と中目、外を回すというわけではなく無理なく進められたので置かれず済んだし、もしかしたら３角の下り坂も良かったかもしれない。
●2017平安ステークスに向けての展望
適性分析でまだ難しい面はあるが、個人的にはコーナーで速いラップを踏むのは本来得意ではない、直線勝負向きの馬の可能性が出てきたかなという感じ。レパードＳで動けているが、あの時は新潟ダート特有で12.5 - 12.6 - 12.5 - 12.1 - 12.7とコーナーでは上がらなかった、コーナリングは苦手だがほとんどの馬が難しい急コーナーまでなると逆にペースが上がらないのでいいという特殊なタイプなんじゃないかなと。東海Ｓでも３～４角では上がり切っていなかったので外からついていけて直線での加速地点でなら動けたという感じだったし、そう考えると色々腑に落ちる面もある。阪神ダートは３角の入り口が急だが外から半径を大きくしながら入れれば各馬ペースを引き上げていける。ただこの馬の場合はコーナーで中目、あの位置から加速しにくかった感じがあるし、４角も急なのでここで動けなかった。案外コーナリングの拙さが前走は影響した可能性があるんじゃないかなと。
と考えると本来コーナーで速いラップを踏む競馬になりやすい京都は微妙かもしれない。みやこＳの場合は全体が平均的だったのもあるし、Ｌ３最速ではあったがそこで無理なく中目を立ち回れたのもある。直線では伸びてくるけど、そこまでに良い位置にいられるかどうか。昨年の平安Ｓのようなコーナーで11秒台を連続する様な展開になってしまうとコーナーで置かれるリスクは出てくると思う。距離は延びた方が良いと思うが、個人的には向こう正面での動きがカギを握りそうな感じはあるかな。それと今回はタフなレースメイカーと言っていいクリソライトとクリノスターオーという２頭が出るので、この２頭が前に対して厳しいペースを作らせることで、３～４角の段階ではペースを上げられないような流れに持ち込んでくれればというのはある。まあまだ前走の敗因をコーナリングというだけでは片づけられないとは思うが、今回はそこを注目して見ていきたいかな。能力的に見ても後半のポテンシャルは非凡だし、前走だってラストはそれなりには来ていた。ゲートがそんなにいい方ではないが、３角までに前を向いてある程度勢いに乗って入っていきたい。連下～３着ヒモでは拾いたい一頭。
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