2017 5/20(土)
第24回 平安ステークス(GIII) 京都ダ1900ｍ
予想用・出走予定馬一覧
ダート界に突如として現れた新星…500万下から前走の仁川ステークスまでとんとん拍子の４連勝、ダートではいまだ無敗のグレイトパールが平安ステークスに出走予定。ただ今回は歴戦の猛者をはじめ重賞馬も多数参戦。３戦３勝と得意の舞台と言っていい京都1900ｍで、強敵を撃破し今年のダート路線の主役に台頭できるか。
今週はオークスもだがこの平安Ｓも相当熱いメンバーが揃ったなと。その中でもやはりこのグレイトパールの真贋が曝される一戦になると。メンツ的にはかなり揃ったし、面白い馬も多いがここで勝ち切れれば大したもんだと思う。
●仁川Ｓ(OP) １着 ９頭７枠７番
阪神ダ2000ｍ良 2:03.4 62.5-60.9 S^2
12.6 - 11.8 - 11.5 - 14.0 - 12.6 - 12.6 - 12.2 - 12.0 - 11.9 - 12.2
前走の仁川Ｓだけは阪神の2000ｍ戦。芝スタートでトリッキーなコース、1.6でかなりのスロー、２角で緩んでからの再加速で後半のポテンシャル要素を高いレベルで問われている。
７番枠から五分には出てある程度促して早い段階で２列目の一角には入っていくという形。コスモカナディアンよりは前で進めて２列目外で前にマテンロウボスを見ながら余裕をもって３角に入っていく。３角でじわっと進出、楽な手ごたえで進めて４角で先頭列に並びかけながら直線。序盤で追い出さず余裕を持って外から来るコスモカナディアンの仕掛けを待ち、並びかけられてから追いだされてしっかりと抜け出す。ラストは突き抜けきれなかったがきっちりと勝ち切った。
コスモカナディアンとの比較でみると思ったより苦戦したなという感じ。３着以下は千切ったものの、正直ここはかなりレベル的に疑問で、芝からのダート組が上位に来ている。まあシンゼンレンジャーとの比較で見れば結構やれたと思うが、シンゼンレンジャーは流れた方が良いのでスローだとこんなもん。まあそれにこの時の阪神は結構時計が掛かっていたのもあるので、４Ｆ戦でラストを落とさなかったのは高い評価が必要かもしれない。コスモが思ったより強い競馬をしたという見方もできる。1000万下の1800ｍ戦でも1:52.9しか出ていないし後半４Ｆも49.8。スローではあるにせよ後半４Ｆで見て48.3はなかなか速い。
●初夢Ｓ(16下) １着 15頭３枠５番
京都ダ1900ｍ良 1:58.2 50.4-48.5 S^2
7.0 - 11.4 - 12.2 - 13.4 - 12.8 - 12.9 - 12.4 - 12.0 - 12.0 - 12.1
２走前の初夢Ｓは京都1900ｍ戦。この時もダートは冬場らしくそれなりには時計が掛かっていて1800ｍ、1000万下で1:52.9。その中で1:58.2は優秀だしラップ推移的に見てもラストを落としていない。ペースバランスは1.9でかなりのスロー、そこからＬ３の地点で速いラップを踏んでいるので４角地点は丸々速かったしロスもあったとみるべきだと。
８番枠から五分のスタートを切ってそこから無理はせずに中団、少し促しながら進めていくがポジションは上がらず中団の外目。向こう正面ではサージェントバッジを目標にするような形で進めながら外から３角に入っていく。３角手前でそのサージェントを交わしていってここから勝負、押し上げながらだが４角最速地点では６頭分ぐらいのロスがあって、それでも押し上げて行って先頭列で直線。序盤でそこから楽に先頭に立つ、Ｌ１でも粘るテイエムジンソクとの差を広げての完勝だった
まあなかなか強烈なロスがあったと思うし、３角ではそこまででもなかったが４角では12.0とこのレースの中では速いラップを踏んでいるという中であれだけロスがあると普通は難しい。ここではスローからの３～４Ｆ戦というところで、そこからロンスパなので恐らく５Ｆぐらいの勝負になっている。それでもラストまで伸び切っているのは相当評価しないといけない。阪神と違って京都の場合は３角は緩やかで長いし、ここまでロスが多いと普通はしんどい。それでも伸び切っているのでポテンシャル面、またそれだけでなくこのラップをしっかりと外から押し上げていけるトップスピード面も持っているとみるべきだし、それを複合的に使って行けるイメージ。段階的な競馬ができているのは長距離向きかなという感じ。
●500万下 １着 13頭１枠１番
京都ダ1900ｍ稍 1:58.5 48.1-50.8 H^3
6.8 - 11.2 - 11.3 - 12.4 - 12.8 - 13.2 - 13.1 - 13.0 - 12.0 - 12.7
敢えて４走前の500万下を見ておく。このレースは前半は明確に流れているのだが道中でその分強烈に緩んで、そして仕掛けが遅くの２Ｆ戦。しかも単騎逃げ馬がいない中で前目についていってるので、このラップに近い競馬をしていると。なので相当器用に進めてきたといえる。
１番枠から少し飛び上がるようなゲートの出方にはなったが五分に出て、そこから必死に追走して２列目のポケットを確保する。ハイペースで出していって掛かりそうな出方をしたが２角過ぎでは折り合って前にスペースを置きながら３番手。ここで一気に前が緩めてきたのでコントロールが難しそうな感じなのだがそれもしっかりと抑えて２列目外で３角。３～４角でも前が仕掛けないので馬なりで並びかける、仕掛けを待ちながら先頭列で直線。序盤でゴーサインを出すとスッと反応して１秒の加速、一気に突き放す。Ｌ１では少し落としたが後続を問題とせず明確にラストは流していたのもあった。
このレースの中でポイントは800通過が大体概算で48.1とこれ自体結構速いということ。そこから息を入れることが楽にできていたしということからもギアの上げ下げが上手い。しかも基礎スピードが無いと基本的に前半ここまで流れると難しい。この競馬はそういう点でもこの馬の総合力の高さを見せていると言っていいだろうと。
●2017平安ステークスに向けての展望
もちろん今回は強敵が多い。これまでは外から正攻法でロスがあっても捻じ伏せてきたが、例えば平均でペースを作って３～４角のロンスパで粘り込んできたアスカノロマンに昨年の再現をされてしまうとそもそも外から押し上げるのも簡単ではない。勝ち切るまでとなるともう少し上手く立ち回ってほしいなと思うし、４走前の感じなら最序盤を除けばついていくだけの脚は持っている、緩んでも対応できると適性的には問題ないと。ここ２走からも後半のポテンシャル面だけでなくトップスピード面も見せてきていて、この内容なら地力は通用していい。距離自体は問題ないと思うし、このメンバー構成なら恐らく良馬場想定で48.5で大体平均ぐらいで収まるはず。無理についていく必要はないが前半行ってもギアを落としてコントロールできるっぽいので出していって途中で判断するのが良さそう。今のところは内で包まれた時にやれるのか、ゲートはそこまで上手くないので最序盤のポジショニングがちょっと不安、というぐらいで後の要素は高いレベルでまとめてきている。昨年の出来のアスカノロマン・グレンツェントなら手ごわいが、今年はイマイチ、このメンバー構成ならもちろん中心の一頭にはなってくる。重い印～連下まで視野に入れたい。
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