2017年5月16日火曜日

国内スプリント路線は敵なしのレッドファルクス、馬場とペースに泣いたサトノアラジン【京王杯SC回顧】

続いて土曜の京王杯SCを見ていこう。

レッドファルクスは、久々の距離延長に対応できたことが一番の勝因だろう。もともとダートを走っていたくらいのパワー型だから、今回みたいにタフな馬場はマイナスにならない。多少行きたがる面はあったけどデムーロが上手くなだめていて、折り合いは問題なかった。中団中ほどでジックリ脚が溜まって、直線では伸びあぐねる他馬を尻目に突き抜けたね。香港では結果が出なかったけど、国内スプリント路線ではもうほぼ敵なしでしょう。このあとの安田記念に出るかどうかはわからないけど、課題はやはり折り合いになってくるかな。

クラレントは、スローの流れに乗って前めのポジションでリズムよく運べたのが良かったね。終始抑えるようなところはなかったし、直線に入ってからも長く良い脚を使えた。最後に伸び負けたとは言っても、8歳でこれだけやれればやはり上出来だと思うけどな。

グランシルクは、レッドファルクスより一列後ろで進めて終いに賭ける競馬。こういう馬場は行けるクチだから直線ではよく伸びているものの、やはり重賞に来るとワンパンチ足りない。ゴール前ではクラレントと同じ脚色になっていたからね。よほど流れが向かないとタイトル奪取までは厳しいかもしれないな…。

サトノアラジンは、やはり馬場が合わなかったことが一番の敗因だろう。もともとトビが大きい上に体をグーッと伸ばす走り方をする馬だから、しぶり気味の馬場だとノメって力を出せない。加えて道中はスローの流れに戸惑ってハミを噛んでいて、惨敗でもしょうがないといったところ。良馬場なら全然巻き返すは利くでしょう。


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