2017年6月23日金曜日

クビの硬さが少し気になるキタサンブラック、動きに素軽さが出たゴールドアクター【宝塚記念追い切り診断】

今週の平地重賞は宝塚記念だけだね。上半期最後のGIだし、頭数は少ないながらになかなかおもしろいレースになりそうだ。

キタサンブラックは、いつも通り頭は高いけど、気分良さそうに走れているから、体調自体は悪くなさそう。ただひとつだけ気になるのは、クビの動きに少し硬さが出ているところかな。まあ、力を出せないってことはないと思うけどね…。

クラリティシチーは、走りに伸びがなくて、前回までと変わった感じが見られないな。

ゴールドアクターは、体を使って気分良さそうに走れている。とくに以前より素軽さが出てきた点は好感が持てるよ。

サトノクラウンは、クビや体の使いは良かったし、追われての反応も上々。ただ、状態は大阪杯の時のほうが良かった気はするね。

シャケトラは、手前の馬と重なって少し見づらかったんだけど、体を十分使えているし反応もいい。力を出せるデキにあるよ。

シュヴァルグランは、相変わらず追われてからの反応や伸びはモッサリしてるね。ただ、いつもこんな感じだから、それほど心配はいらないと思う。前走あたりからトモがだいぶしっかりしてきて、その点は今回もキープしていた。この春を通しての充実は本物だと思うよ。

スピリッツミノルは、体の動きが少し重いし、走りに元気がない。ちょっとイマイチだね。

ヒットザターゲットは、相変わらずトモが開いて走りのバランスが悪い。あまりほめるところがないかな…

ミッキークイーンは、体やクビの使いはいいんだけど、トモのケリが少し弱い。それに、前走の時に高く見えたクビの位置が今回も変わっていないかな。

ミッキーロケットは、体は使えているんだけど、追われてからの反応がイマイチ。まあもともとこういうタイプなんだけどね。

レインボーラインは、道中頭を振っているように見えるのは、乗り役が手綱を右左交互に引っ張っているせい。これをこっちの世界では「揉む」って言うんだけど、もともと気の勝ったタイプだし、ちょっと抑えるのに苦労しているんだろうね。ただ、手綱を離した後の反応もそれほど良くはないから、状態面が上がってきたわけではないかな…。

一番良かったのはゴールドアクターだね。次点でキタサンブラック、シュヴァルグラン、サトノクラウン、シャケトラ。後者の2頭は重馬場得意だから、雨が降ったら評価を上げたほうがいいかもしれないね。

簡単に展開を予想してみよう。今回は11頭の少頭数だから隊列は予想しやすいね。一番ハナに行きそうなのはキタサンブラックで、その後にゴールドアクターとサトノクラウン、続いてシュヴァルグランやクラリティシチーあたりが続く形。ゴールドアクターの鞍上は典(横山典弘騎手)だから、もしかしたら逃げるかもしれないけど、仮にこの馬が逃げた場合後ろにいるのはキタサンブラックってことになるから、そうなるとゴールドアクターにとってはちょっとキツい。キタサンは自分で動けるタイプだし、スローペースでも早めに動いて前を潰しにくるだろうからね。クラリティシチーが一か八かの逃げを打ったりすると面白いんだけど、果たしてどうなるかな。


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