2017年8月1日火曜日

【小倉記念2017の有力馬診断(前篇)】~故障前の遥か昔3年半前のパフォーマンスの幻影での強い馬扱いは果たして正しいのかバンドワゴン~

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【小倉記念の有力馬診断(前篇)~故障前の遥か昔3年半前のパフォーマンスの幻影での強い馬扱いは果たして正しいのかバンドワゴン~】
※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します
▽バンドワゴン 牡6 和田竜  栗東 石坂
昇級初戦の前走鳴尾記念では2番人気…そこで完敗を喫したにも関わらず今回七夕賞でも上位人気模様…これは2歳時のパフォーマンスの幻影でしかないだろう。それから3年半も経過しても尚、それを根拠に人気し過ぎる内には妙味の欠片もない。

前走時まで復帰後の芝レースでは4戦2勝2凡走だが、鳴尾記念ではその2凡走のパターンの競馬をしてしまったのが全てだろう。
具体的には好走した前々走なんかは出負けから最内で脚を溜める形で本領発揮に至ったモノだし、もう一つは逃げの手での同様のモノだった。その逆に好位で流れに乗せる競馬だと溜めが利かない走りで2凡走。鳴尾記念もその後者のデジャブだったモノ。
また前者の競馬ならばソコソコ走れてもおかしくないが…問題は適正オッズで買えるまではもう少し時間が必要だろう点。


―カフジプリンス 牡4 ○○  栗東 矢作
常にズブさ満点で差し遅れの競馬ばかりという鈍足スタミナ系馬。
近3走はそれがマシになるという左回り東京コースのレースを続けて使われた経緯。それも1戦目は距離3400のマラソンレースで、2戦目は距離2400でも消耗戦寄りのレースで、3戦目は東京2500というスタミナ条件で…それでももどかしい善戦止まりが続くというのは重傷で、この勝ち切れなさというのはコノ馬がこの先も一生付き合っていかなければならない性質だろう。

新馬戦以来となる距離2000以下レースで、しかも右回り条件となれば間に合わせてくるイメージはできない。


―クランモンタナ 牡8 熊沢  栗東 音無
まずは昨年小倉記念1着時の回顧文を参照↓
『最近の良績はバテ差し展開に乗じたレースのみと書いた。
それは前が潰れる様な消耗戦で体力の差で追い込んで来られるという趣旨だったが、それを和田Jの追い通し騎乗によってより理想の「前々で渋とく粘り込む」という競馬をしてきた。
モチロン、差すよりも先行する方が渋とい脚を発揮するにはベストなのは理論上はその通りで、ただ揉まれ弱さなどあってそれが中々できていなかった(それを望むのも少々難があった)ワケで、それを成し遂げた和田Jにはアッパレの一言。
じゃあ和田Jが乗れば今後もコレが叶うのかと言えば、そうとも言えない。
今回は12頭立て11番人気のノーマークの立場で、そして一見すると馬が一杯一杯だと見える道中のレース振りで更にマークされない立場で居られたワケで、それで激走してしまった以上は次走以降に同様が叶う可能性は一気に低くなる。
小回り2000条件の低速(2.00.0)決着というのも好都合で、今後こういう条件に巡り合うのも簡単ではない。』

・・・
結論から言えば昨年の再現での激走可能性は低いだろう。
まずコノ馬は調教時計と競走結果が連動する面があるのだが、今回の時計低調且つ併走遅れの過程からは好調さは読み取れない。そして昨年は馬場など外的要因が向いた側面も強い激走だったが、本年は昨年よりも高速時計が求められるはずで。その上に加齢による衰えとハンデ増まであっては難しいと言わざるを得ない。


―フェイマスエンド 牡6 松山  栗東 鮫島
前々走チャレンジCは大外枠からの果敢な積極策を打って返り討ちにあったという大敗で、前走七夕賞でも何らかの思惑もあったのか無謀な積極策での当たり前の逆噴射での大敗だった。
その前には昇級後にOP特別では4着4着ある馬で、条件が揃えば無きにしも非ずの成績は有している馬。
その条件というのは、[フレッシュな状態(休み明け初戦)]と[暑くない季節]というのが大きいと考えている。
昨夏にOP4着好走したというのは函館での話。この夏場に連戦ローテ且つ連続輸送ローテで、暑い暑い小倉というのは…コノ馬が頑張れない場面になると思う。


△ストロングタイタン 牡4 川田  栗東 池江寿
まずは前々走小倉大賞典5着時の回顧文を参照↓
『前走中山金杯の敗因は冬場で毛艶も良化しないなど状態面の可能性もあった。
今回は当時よりも調教良化など上昇ありそうな過程だったが、それでも昨夏ほどの活気は見せないモッサリとした当日の状態で、本領発揮はもっと暖かくなってからというカンジも受けた。
また、レース振りについても中山金杯と似通った負け方だった。当時は早めに仕掛けて来られて窮屈になり力を出し切れなかったモノだが、今回も最内枠からコーナーで窮屈な形を強いられた。または、それは右回りにも問題があって、右にモタれ気味の追走になっていたのもパフォーマンスを下げた一因の模様。
大トビ馬だけにもっと外目でスンナリとした形の方が力を出せるだろうし、左回りならよりスムーズな追走ができる可能性もある。
敗因は色々と詮索できるが、総じて次は敗因を潰した出走となりそうなので、今回の1人気には参ったがもし手頃な人気で買えるならば重い印を用意したい一頭。』

・・・
その後は(池江厩舎2軍馬らしく)夏場まで休養して、夏初戦の降級戦で一発回答をした。それは季節面での好転もあったし、左回り大箱少頭数で何ら敗因ケチが付かないレースができての本領発揮だったという側面も。ただし、それでも直線ではモタれ気味のシーンもあって、隙の無いレース振りというワケではなかった。
今回は今冬に苦労した右回り小回り条件が一つの課題になる。とは言えども、鞍上川田Jはそれは百も承知だろうし、非多頭数立てで決して内を立ち回らなければ不利が発生するレースでもない。中外枠でも引いてスムーズな形ならば好勝負にはなるはず。

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コノ馬の前走はいわゆる10日競馬での攻め不足・太目残りでの出走だったが、元来は叩き良化タイプだけに、それは2戦目小倉記念への本気度の表れとも言えないだろうか。
その前走は善戦止まりの結果だったが、そういう本来あまり走れない臨戦過程にも関わらず、2着とタイム差無しでの走破ならば十分に健闘した結果だと言えるだろう。
重賞プチ激走歴もある小倉コースは文句無しの舞台で、目論見通りに本気度に比例した状態上昇で出てこられるのであれば十分に好走計算ができる穴期待馬になってくる。

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