2017年11月2日木曜日

JBCクラシック 2017 出走予定馬:ケイティブレイブ、帝王賞は本当に強かっただけに…正直まだキャラがよくわからない馬

日程:2017年11月3日(金・祝)
発走予定:17:10
第17回 JBCクラシック(JpnI) 大井ダ2000m
出走予定馬・枠順
JBCクラシック2017の枠順確定

 帝王賞では恐らくほとんどの人間が驚かされた、出遅れて後ろから外を回して捻じ伏せる圧巻の完勝、ケイティブレイブがJBCクラシックに出走予定だ。その帝王賞と同じ大井2000mとなる今回のJBCクラシックだが、今回はどちらの戦法を取ってくるのか?というのも気になるところ。陣営は逃げを示唆しているが、果たして。


 逃げても行けるとは思っているが、個人的には前半無理しない方が良いんじゃないかなと思う。もちろん自分も少なくとも帝王賞までは逃げるというより全体のペースを引き上げた方が良いと思っていたが、2走前の帝王賞で明らかに馬が違うというところを見せた以上は、あれは尊重した方が良いと思う。あんな競馬は嵌っただけではできないから。


帝王賞(JpnI) 1着 16頭2枠3番
大井ダ2000m重 2:04.4 62.1-62.3 M
12.6 - 11.6 - 12.5 - 12.8 - 12.6 - 12.4 - 12.3 - 12.6 - 12.2 - 12.8

 まずは何といっても2走前の帝王賞でしょう。重馬場でペースも平均。時計も最近の大井は以前ほどは出なくなっている中で、特に大きなラップの変動がない中で一応L2最速戦。基礎スピードとポテンシャルのバランスが問われたし、L3-2で最低限の加速は問われていると。


 3番枠から出遅れてしまって一旦最後方近くまで下がる。そこから何とか交わしていきつつ中団馬群に取り付いて1~2角。向こう正面でも大きくペースが緩まない流れの中でアポロケンタッキーの後ろからかなり離れた中団の外目で3角に入っていく。3~4角で前の各馬がやり合う中で中団馬群で一頭だけの形になりスムーズだったのもあるがここで取り付いて直線。序盤でそこから一頭だけ伸びてくると、L1では粘り込むクリソライトをしっかりと交わしてと完勝だった。


 内容的にもかなり上げてきていて、特に驚いたのがポテンシャル面がここまであったのか?というところ。正直これまでのこの馬は基本的にペースを引き上げる中で結果を出してきていたのが事実としてはあって、浦和記念を勝った時も消耗させてクリソライトを捻じ伏せるというのは驚きだったしこの印象が強かった。だから逃げてペースを引き上げるべきと思っていたんだが、結果的に出遅れたことで後半のポテンシャルに頼らざるを得ない競馬になった中でそれがすさまじかったというところ。実際サウンドトゥルー辺りと比較しても単純に上がり3Fでみて2秒近く上回ってきたというのはちょっと考えられないレベル。アウォーディーは比較的前だったのでともかく、サウンドはそんなに前にはいってない。その後ろから問答無用で突き抜けたポテンシャルを評価しないわけにはいかない、というのが自分の分析としてはある。競馬の難しいところだが、強い馬が違うパターンでこれまでにない競馬というのは得てしてあるもの。キタサンブラックは菊花賞でやっていたのでそこまで驚かないにせよ、それでもケイティブレイブのこの変わり身には正直驚くしかなかった。


日本テレビ盃(JpnII) 3着 11頭8枠10番
船橋ダ1800m稍 1:53.0(+0.1) 49.2-50.3 H^1
12.1 - 11.3 - 12.5 - 13.3 - 13.4 - 12.9 - 12.4 - 12.5 - 12.5

 ただ、前走の日本テレビ盃は敗れはしたものの成長は見せた、という感じで結構好意的に見ている。そもそもが前哨戦だし、次を見据えてという感じ。アポロケンタッキーの記事でも書いたが前半が速い流れ、中盤の中弛みからの再加速でL3の3角地点が最速という競馬になっている。入りでここまで速い流れでも前につけてやれたわけなので、ある程度ペースが上がっても息を入れればやれるというところは見せた。まあそういう意味では冬のフェブラリーS好走もある程度裏付けにはなるか。


 10番枠からまずまずのスタート、そこからじわっと楽な感じで先行争いに入っていくが、内のモーニンが競ってきてこれを行かせての番手となる。道中で少し息が入ってその流れでも変わらず番手で進めていく。3~4角でアポロケンタッキーが並びかけてくる中で仕掛けつつここではまだ楽な手ごたえで、4角で先頭に立って直線。序盤で抵抗するモーニンと外のアポロケンタッキーの間で伸び切れない。L1まで踏ん張って抵抗したが最後は下がって3着まで。


 この辺からも前半厳しい流れに乗っていきながら途中で息を入れることで最後まで踏ん張れたし、成長は感じさせる一銭だと思う。比較としては3歳時に挑んだラジオ日本賞がそんな感じで前半速いペースを作ってそこから少し息を入れてのパターンでの2着。メイショウスミトモも強敵ではあるが、それでもこの日本テレビ盃ではGIレベルを相手に58kgで互角にやれたというのは評価したい。


川崎記念(JpnI) 5着 12頭6枠8番
川崎ダ2100m良 2:15.5(+0.9) 63.8-64.3 M
7.3 - 11.1 - 12.4 - 13.6 - 12.8 - 13.1 - 14.1 - 12.0 - 12.9 - 13.1 - 12.2

 後ひとつをどれにするのかが非常に悩ましいが川崎記念にした。正直言ってこの敗戦だけがいまだによくわからない。悪くない流れで平均、淀みがあって中盤少し息が入る、L4の向こう正面で動く形になってそれでも3~4角で減速、L2-1で再加速といかにも川崎記念という内容だったがいまいちだった。この時点ではもうちょっと動けるイメージだったんだが、本格化以降極端な競馬で良さが出ているのともつながっているのかもしれない。このレースはかなり器用さが問われたからね。


 8番枠からまずまずのスタート、外からオールブラッシュが行く構えを見せるので控えてしっかりと番手のポジションを確保。スタンド前でミツバが動いてきたので更に控えて2列目の外となるが問題なく進めていく。向こう正面での加速で外からじわっと仕掛けつつ前2頭にプレッシャー。3~4角で先頭列に並びかけて直線にというところで一気にオールブラッシュに出し抜かれる。L1での加速の地点でオールが手ごわく、最後は3着争いでも見劣っての5着だった。


 川崎は特殊なコースなので難しいところはあるが、ひとまずL2-1の加速の地点で置かれてしまっていて直線に入ってからの良さはあまり感じられなかった。ペース自体は遅くはないが平均で息も入っていてとそんなに難しい流れでもなかったと思うし、L4で一気にペースは上がったがL1でまたオールブラッシュが加速できていることを考えると何とも言い難い。本当に難しい馬だが、あまりペースを上げたり下げたりというのは得意ではないかもしれない。


2017JBCクラシックに向けての展望

 強かったのが名古屋大賞典、帝王賞、浦和記念。一方で名古屋グランプリはポテンシャルの鬼アムールブリエに千切られて完敗だった。それでも帝王賞では平均からのポテンシャル戦で一頭違う脚を使って直線突き抜けたりと、本当に判断が難しい馬。ただ、圧倒的なのは帝王賞で、このパフォーマンスを見る限りは後半のポテンシャル面を引き出す競馬を模索した方が良いだろうと個人的には思っている。それぐらい抜けていた。あれは出遅れからの副産物なので、今回も陣営が言っている通りリズムよく行って自分のペースでと言っているのを考えると逃げないにせよ前目につける可能性が高いかな。この馬に関しては途中までは要所でもきっちり動けるイメージでいたが、川崎記念の内容や帝王賞のポテンシャルから考えるとあまり小器用さを要求されない方が良いタイプかなと。前半無理せず向こう正面で勢いをつけていくぐらいの競馬が合っていると思うのでそこが陣営のイメージと乖離していて馬券的に難しいところ。それと単純に今年に入ってからパフォーマンスを上げているというのもあるので、簡単に評価を下げられないというのもある。特に前走の日本テレビ盃は結構厳しい競馬だったと思うので。連下では最低でも押さえないといけないかな、とは感じている。



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