2018年7月23日月曜日

【函館2歳S回顧】アスターペガサスの根性は見上げたもの/ナンヨーイザヨイは度外視可能な競馬

続いて函館2歳Sを見ていこうか。

■アスターペガサス【馬群をこじ開ける見上げた根性】
出負けして後方からの競馬。序盤ポジションを挽回するために多少おっつけるようなところはあったけど、道中はじっくり脚を溜められた。そして何より良かったのは、直線で狭いところをこじ開けて伸びてきたこと。この時期の2歳馬であそこまで根性のある馬はなかなかいないし、そのあとのスパートもものすごく力強かった。展開がハマったことを差し引いてもいい内容だったと思うね。

■ラブミーファイン【わずかに仕掛けが早かったか】
テンから追っつけて先団を確保。3コーナーで一旦外の馬を気にして手綱をおさえるようなトコロがあったけど、4コーナーで手ごたえの良さを感じたのかスーッと前に上がって、一旦は楽勝かという勢い。最後の最後で脚がなくなって差されてしまったあたり、もうワンテンポ仕掛けを遅らせられたら押し切っていたかもしれないな。とはいえ、丸山(丸山元気騎手)の乗り方は批判されるようなものではまったくない。馬としても、このメンバーの中では1番強い競馬をしていると思うよ。

■カルリーノ【上位2頭には完敗も先のある馬】
中団馬群の中ほどで脚を溜める形の競馬。終始レースの流れには乗れていて、直線を向いた時の手ごたえや位置取りも悪くなかったんだけど、そのわりに終いは伸び切れなかった。今回は上位2頭に完敗の格好だけど、まだデビュー間もない2歳馬だからね。これからどれだけでも変わっていくはずだから、長い目で見たほうがいいんじゃないかな。

ナンヨーイザヨイは中団外めで運んだものの、4コーナーで大きく外を回ったし、内の馬にぶつかってバランスを崩したのもキツかった。まだ経験の浅い2歳馬だから、レース中に一度でも不利があるとなかなか立て直せるものじゃない。ま、今回は参考外ってことでいいんじゃないかな。

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