それでは先週の回顧を始めよう。まずは中京記念から。
■グレーターロンドン【スムーズに運べばGII以上でもやれる】
最後方から運ぶことの多い馬だけど、今回はスタートをある程度決めて中団待機。前が飛ばしてくれたおかげで気持ちよく流れに乗れて、いい手ごたえを残したまま直線を向けたのが勝因だろう。もともと地力のある馬だから、最後突き抜けたのも全然不思議じゃない。今まで重賞を取れなかったのが不思議なくらいだよ。出して行き過ぎると道中脚を使わされるようなところもあるから、何かと難しいタイプだけど、力を100%発揮できればGII以上でも十分やれるはず。
■ロジクライ【今後のマイル路線の期待馬】
まずまずのスタートから先行しかけたものの、前のペースが速いと見て離れた先団にポジション。前半3F33秒8という短距離戦並のペースを考えると、あのあたりの判断はとても良かったと思う。直線はいい感じで先頭にたったものの、ちょっと勝ち馬が強かったね。ただ、調教を見る限りまだ本調子という感じではなかったから、そんなコンディションの中であれだけやれれば上出来という気もする。5歳とはいえ休養が長かった分まだ馬が若いし、これからマイル路線で活躍していける馬じゃないかな。
■リライアブルエース【展開が向けば重賞でも】
テンには無理せず最後方から。じっくり脚を溜められたのはよかったものの、馬群が2カ所切れてしまったことで、だいぶ前と差が開いてしまったのはちょっと残念。直線でも大外を回したために距離ロスがキツくて、さすがに最後は届かなかった。とはいえ、ここ2戦の内容は全然悪くないし、展開さえ向けば重賞でも勝ち負け可能な器であることは確かだね。
ワントゥワンは直線で受けた不利が痛かった。あれがなければ3着争いには加われたし、もっといえば状態面がパーフェクトならさらに上の着順を狙えたと思う。ウインガニオンはシンプルに飛ばし過ぎだろう。
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