2015年11月4日水曜日

京王杯2歳ステークス 2015 出走予定馬:ボーダレス、前走野芝で脚溜め鋭く上昇…東京1400への延長でも

2015 11/7(土) 京王杯2歳ステークス(GII) 東京芝1400m
出走予定馬
京王杯2歳ステークス2015の出走予定馬


 出走予定馬を見渡す限り大混戦となりそうな京王杯2歳ステークス、その中で5戦2勝とキャリアの差をもってここを制したいのがボーダレス。横山典弘とのコンビでここ3走は抜群の安定感を見せてきた。距離延長と府中での決め手勝負に対応できるかが課題だが混戦模様の中スピードも活かしてレースを展開していくことができるか。


 地味な存在ではあるんだが、このメンバー構成でレースの中心になるのは恐らくこの馬だろうと。そのうえで1400m戦になるのはポイントになる。1400自体は許容範囲だと思うが東京1400でのトップスピード戦に対応できるかどうかはちょっと微妙なところはあるかな。


 まずは未勝利勝ちを振り返るが札幌1200m戦でペースバランスで見ると34.5-35.6とハイペースでスピードで押し切っている感覚になるが、実際のラップ推移では11.5 - 11.8 - 11.5 - 12.3とちょっと緩めて再加速という競馬を展開。五分のスタートだがそこから押されてハナを取り切る。最序盤は少し突かれる形でハイペース。3角では少し息を入れつつも後続を引き離す。L2でも楽な手ごたえで仕掛けを待って2馬身差で直線。序盤でそこから追い出されるともう一足使って突き放し、L1まで後続との差を詰めさせずの完勝だった。まあ内容的にはスピード勝負ではあるんだが単調な流れではなくしっかりと加速ラップを踏んだのは評価したいし距離への融通もある程度は持ってそう。


 2走前はすずらん賞で3着とまずまずの結果もここに出てくるオデュッセウスに完敗している。札幌芝1200m戦で開催も終盤を迎えてタフな洋芝となっていた。ペースバランスは35.2-35.8とややハイ、11.8 - 12.2 - 11.7 - 11.9のラップ推移でここでも緩みながら4角出口で加速するという競馬。最内から五分に出てじわっとハナを窺いつつ最終的に2列目のポケットで進める。3~4角で緩んだところ、進路がなく4角でオデュッセウスの直後を確保して直線。序盤で喰らいつこうとするがちょっと反応が鈍い。そのうちにフレンチイデアルに突っ込まれ3着確保までだった。この流れだと前を向けない中でスッと動けなかったのはやむを得ないところもあるが、L1ではもうちょっと伸びてほしかったかなというのは本音。





 前走のカンナSでパフォーマンスを上げてきたのは評価したいし時計的にも詰めてきた。中山芝外1200m戦で33.9-34.8と1秒近いハイペース、11.2 - 11.3 - 11.5 - 12.0のラップ推移で淀みなく前掲ラップである。内枠でやや出負けしたかなという感じだが二の足良くポジションを取って下げて好位という感じ。3~4角でも最内3列目で我慢しながら直線。序盤で進路を造りながら上手く捌いて2列目からするする抜け出し、L1までしぶとく伸びての完勝だった。個人的にはハイペースのスプリント戦で結果を出したという見方もあるが、序盤無理せずに脚を溜めてロスなく運びスペースを上手く突き勢いに乗せて脚を維持してきたという感覚もある。L3の段階では前から少し離されていた感じで詰めてきたのはL2なのでこの馬としてはここが最速地点である可能性が高い。馬場が札幌に比べれば軽くなったし、前半無理をせずに後半スペースを取ってメリハリを付けつつトップスピードに乗せて良さが出たと取ることもできる。翌日のスプリンターズSが特殊な中弛みがあるスプリント戦とは言えない競馬になったとはいえ1:08.1という時計、2歳時にこの馬場で1:08.7というのはひとまず評価していいし底を見せなかった。これはぽパフォーマンスを上げてきているとみて良いかなと。


 距離適性に関しては正直何とも言い難い。特に札幌の2走では前を向けた未勝利勝ちはしっかり動けたが加速の度合いが大きい中でポケットでは動けなかったわけでそこは不安材料になる。ただ一方でエアレーションが利いたとはいえ本質は野芝エクイ、それなりに時計は出ていた中山1200で序盤に無理をしないことで自身平均ラップを刻んで3列目ポケットから鋭く突き抜けたカンナSは前掲ラップではあったにせよ映像的にこの馬はしっかりと加速できている印象ではある。函館の重い馬場で結果が出なかったことや前走の内容からも軽い馬場が合いそうなのでその点は良い材料だろうし、前走でもフラットで恐らくL2で11秒前半は間違いなく刻んできているわけなのでトップスピード勝負もある程度は対応してくる可能性が高い。前走の内容をこの時点で完璧に読み解くのは難しいが、前半無理をせずに後半の要素を高井レベルで引き出してきた。1400はこなせると思うし府中の1400でも極端にキレ負けするようなイメージではない。ポジションを取って番手外~2列目、遅すぎない程度のややスローで上手くレースを作りながら直線を向ければ面白いし、その点のバランスをとるのはJRAトップクラスの横山典弘でもあり楽しみの方が多いかな。


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