2015 11/7(土) 京王杯2歳ステークス(GII) 東京芝1400m
出走予定馬
大混戦模様の2015年京王杯2歳ステークスの出走予定馬の中でも中心となる2勝馬の2頭を既に撃破しているオデュッセウスが不気味な存在となりそうだ。新馬戦ではシャドウアプローチを、そしてすずらん賞ではボーダレスと後のオープン勝ち馬を既に撃破しているというのはやはりインパクトとしては大きい。ただ同時にあくまで1200m戦での内容、ファルブラヴ産駒が府中の1400でどう立ち回るか。不安はあるが侮れない存在だ。
まあやっぱりファルブラヴ産駒の府中に尽きるんだよなあ…距離はこなせるとは思うんだが…まあ高いレベルだと分からないことも多いし、ここが試金石なのは確か。
まずは新馬戦、ここでは函館1200mでシャドウアプローチを撃破。ペースはランスは34.5-35.5と1秒のハイ、11.4 - 11.9 - 11.7 - 11.9のラップ推移で3角で緩めつつ4角で再加速、L1まで落とさずという内容だ。五分のスタートだが二の足でしっかりとハナを取り切りそこからコントロールしていく形。3角ではまだ持ったままで楽な手ごたえ、ここで我慢しながら外からくるシャドウアプローチを待つ感じで出口で仕掛ける。序盤でしぶとく抜け出し喰らいつくシャドウをL1でもしぶとく寄せ付けずの完勝だった。要所でしっかりと動けたことと底から最後まで寄せ付けなかったという内容は評価したい。このラップ推移だがL1でL3よりも落としていないことからしっかりと加速してからの脚を維持できているというのも良い材料だ。ラップの字面は地味だが結構面白い競馬をしたといえる。まあ時計的にはそこまでの価値はないが、動き出す競馬でラストを落とさなかったし単調なスピードタイプとしての括りでは少なくともない。
むしろ函館2歳Sでは基礎スピード面で無理をして崩れた感はある。同じ函館芝1200m戦だが雨が降ってかなりタフな馬場状態という違いはあったし、ペースバランスも34.1-36.5と2.4差、超ハイペースである。11.3 - 12.0 - 12.3 - 12.2と後半3Fの段階で既に12秒台に入るかなりの消耗戦、L1もブランボヌールが千切ったので加速ラップになったが実質的には落としている。外枠からまずまずのスタート、積極的に出していくがハナを取り切れず雁行状態の先頭列の外と苦しい状況に陥る。3~4角でも2頭分外から手が動くがもう脚がなく、直線で挟まれて終戦だった。まああれが無くても下がっていたとは思うがあの段階で苦しかったのは確かで結局オーバーペースだったと考えるのが妥当だろう。馬場もタフだったし、単純に基礎スピードの許容範囲内をオーバーしてしまった感じ。
前走のすずらん賞では上手くレースを作れた。札幌の1200m戦で35.2-35.8とややハイ程度、11.8 - 12.2 - 11.7 - 11.9とコーナーでかなりコントロールして4角で加速していくという競馬、ここでもL1で11秒台をキープしている。やや出負けしたかなというぐらいだが二の足で上手く番手を確保する。3~4角でもまだ追い出しを我慢しながら先頭に並びかけて直線。序盤で追い出されるとスッと反応してしっかりと抜け出す。L1でフレンチイデアルが内から強襲してくるがしっかりと凌ぎ切った。ここではボーダレスを全く問題としていないという点は結構高く評価したい材料。ただやはりイメージ的にも洋芝のタフな馬場で平均~ややハイでコントロールしながらの一足をしっかりと使ってくる印象ではあるかな。
父がファルブラヴなのだが、ファルブラヴ産駒は長くしかもこの路線で結構強い馬を輩出しているのだが、実は府中の重賞勝ちはない。イメージ通りなんだが阪神の内回り、そして洋芝の特に函館に偏った実績だ。個人的にはアイムユアーズやワンカラットの印象が強く中距離でもある程度やれるが平均ペースで基礎スピードを活かすイメージでトップスピード戦向きの感覚がない。母父スペシャルウィークだし距離に関してはもうちょっと上でもとは思う。ファルブラヴ産駒自身も1400に強い印象だし、これまでの内容からも1400は正直不安材料にはないかな。ただ良い意味で引っかかるのは母父スペシャルウィークは結構距離の幅とトップスピード面をもたらすことがあり、エピファネイアなんかも瞬間最速自体は質も高いレベルで持っていたし、タガノグランパや個人的にはチーフの仔なのに総合力タイプになっているマイネルメリエンダ辺りも要所の反応の良さがあって、チーフはマイネルラクリマ含めてトップスピードの質もそれなりに持った馬はいるにせよ、ここまで極端なのは滅多に見ない。最近の流行り血統で、BMSスぺとダンスは気になっていて、特にスぺはこの傾向が強いという点でちょっと気になる。府中の1400でやはりL2で11秒前半を問われる可能性が高いわけなので、そういう競馬に対応できるのか、基礎スピードの幅を活かしてレースを厳しめに作るのか。許容範囲内である程度の流れを作れれば力は認めたい一頭。阪神1400でややハイの基礎スピード戦なら、という意味でフィリーズレビューで見てみたい馬ではあるが、母父スペシャルウィークが良い意味でこれまでのファルブラヴ産駒の傾向を破ってくれば怖さはある。今の段階ではまだファルブラヴのイメージ通りなのでここでやれれば今後が面白くなる。重い印を打つかどうかはこのメンバーだとちょっと悩むかもしれないが、基本的にはトップスピード面やポジショニング、要所の反応をバランスよく持った馬を狙いたいし予想前までに比較しながらになるかな。
プレミアムインフォメーションで飯村トラックマンが推奨しているように、前走の走りから1000万でも通用するレベルとみた。ハービンジャー産駒は、今のの芝100%の中山芝コースはデータからピッタリ。ここは人気でもこの馬から狙う。
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