さきたま杯は平成9年に新設された重賞で、第1回から第8回までは9月施行で東京盃へのステップレース的な存在だったが、第9回より5~6月へ施行時期が変更された事で黒船賞・東京SP・かきつばた記念と年明けから各地で続くダートGのスプリント路線もこのさきたま杯で一区切りとなり、このあと充電に入る中央馬が多くなる。
では過去10年のさいたま杯の連対馬からレースの傾向を探り、今回の有力馬をみつけたい。
06年
1着アグネスジェダイ 2番人気
前走5/14 京都・栗東S12着
距離センヨン以下の重賞実績【2・0・0・3】(国内のみ)
左回りダートの成績【0・2・0・2】(国内のみ)
2着ドンクール 1番人気
前走5/5 船橋・かしわ記念4着
距離センヨン以下の重賞実績 【0・0・0・0】
左回りダートの成績【1・0・2・2】
07年
1着メイショウバトラー 1番人気
前走5/3 名古屋・かきつばた記念1着
距離センヨン以下の重賞実績【3・0・0・2】(ダートのみ)
左回りダートの成績【1・1・0・3】
2着キングスゾーン 7番人気
前走5/3 名古屋・かきつばた記念6着
距離センヨン以下の重賞実績【1・1・1・1】
左回りダートの成績(地方競馬のみ)【0・1・0・3】
08年
1着リミットレスビッド 2番人気
前走5/6 名古屋・かきつばた記念2着
距離センヨン以下の重賞実績【7・3・1・4】(ダートのみ)
左回りダートの成績【1・0・1・6】
2着メイショウバトラー 3番人気
前走5/6 名古屋・かきつばた記念3着
距離センヨン以下の重賞実績【5・1・2・4】(ダートのみ)
左回りダートの成績【4・2・0・5】
1番人気コンゴウリキシオー9着
前走5/6 名古屋・かきつばた記念1着
距離センヨン以下の重賞実績【1・0・0・0】(ダートのみ)
左回りダートの成績【0・0・0・1】
09年
1着スマートファルコン 1番人気
前走5/4 名古屋・かきつばた記念1着
距離センヨン以下の重賞実績【2・1・0・0】
左回りダートの成績【2・1・0・0】
2着バンブーエール 2番人気
前走3/28 ドバイゴールデンシャヒーン4着
距離センヨン以下の重賞実績【1・0・0・2】(国内のみ)
左回りダートの成績【4・1・0・3】(国内のみ)
10年
1着スマートファルコン 1番人気
前走5/3 名古屋・かきつばた記念1着
距離センヨン以下の重賞実績【4・1・0・0】
左回りダートの成績【3・2・0・1】
2着スーニ 2番人気
前走5/3 名古屋・かきつばた記念2着
距離センヨン以下の重賞実績【4・2・0・1】
左回りダートの成績【2・1・0・2】
11年
1着ナイキマドリード 2番人気
前走4/20 大井・東京SP6着
距離センヨン以下の重賞実績【1・2・0・3】
左回りダートの成績【6・3・0・4】
2着ジーエスライカー 6番人気
前走4/20 大井・東京SP4着
距離センヨン以下の重賞実績【1・1・0・2】
左回りダートの成績【1・0・0・2】
1番人気ラヴェリータ5着
前走5/5 船橋・かしわ記念2着
距離センヨン以下の重賞実績【0・0・0・1】
左回りダートの成績【6・3・1・2】
12年
1着セイクリムズン 1番人気
前走5/4 名古屋・かきつばた記念1着
距離センヨン以下の重賞実績【6・2・0・4】
左回りダートの成績【2・0・0・5】
2着ナイキマドリード 5番人気
前走4/18 大井・東京SP5着
距離センヨン以下の重賞実績【3・2・0・8】
左回りダートの成績【9・3・0・6】
13年
1着テスタマッタ 2番人気
前走5/6 船橋・かしわ記念4着
距離センヨン以下の重賞実績【0・0・1・1】
左回りダートの成績【2・1・4・8】
2着セイクリムズン 1番人気
前走5/6 船橋・かしわ記念5着
距離センヨン以下の重賞実績【8・4・2・6】
左回りダートの成績【3・1・1・6】
14年
1着ノーザンリバー 1番人気
前走4/29 名古屋・かきつばた記念2着
距離センヨン以下の重賞実績【2・2・1・0】
左回りダートの成績【0・1・1・2】
2着トキノエクセレント 7番人気
前走4/29 浦和・プリムローズ賞1着
距離センヨン以下の重賞実績【0・0・0・1】
左回りダートの成績【4・6・3・8】
15年
1着ノーザンリバー 1番人気
前走4/8 大井・東京SP3着
距離センヨン以下の重賞実績【4・2・2・3】
左回りダートの成績【1・1・1・4】
2着トロワボヌール 4番人気
前走4/14 船橋・マリーンC2着
距離センヨン以下の重賞実績【0・0・0・0】
左回りダートの成績【5・4・0・0】
①過去10年のさきたま杯で1番人気の成績は【6・2・0・2】、2番人気の成績は【4・2・3・1】と本命の信頼度が高いレース。
②5月施行になった過去10年のさきたま杯連対馬20頭中、前走がかきつばた記念だった馬が9頭と断然、続いて前走東京SPだった馬が4頭、かしわ記念だった馬が3頭とこの3つの路線を使いさきたま杯に臨む馬を予想の中心に考えるべき。
③左回りの浦和コースで行われるレースだけに左回りの適性は重要で、過去に左回りで未勝利で連対したのは06年1着アグネスジェダイ、07年2着2着キングスゾーン、14年1着のノーザンリバーの3頭だけ、アグネスジェダイの左回りでの2着はOP特別と重賞のユニコーンS、ノーザンリバーも左回りのダートの実績はカペラS2着にクラスターC4着にGⅠのフェブラリーSのコンマ4秒差4着と其々レベルが高い重賞でのもの、キングスゾーンの左回りでの唯一の2着は前年の浦和記念で中央勢と南関勢を相手にしたものだけに価値が有り、左回りで未勝利の馬は左回りでそれを補うだけのレース内容が必要。
④1200~1400の重賞で実績を残している馬を上位に評価すべきレースだけに過去10年の連対馬20頭中、さきたま杯以前に1400以下の重賞を勝っていなかったのは06年2着ドンクールと13年1着のテスタマッタ、14年2着のトキノエクセレント、昨年2着のトロワボヌールの4頭だけで、ドンクール・テスタマッタの2頭は共に前走がGⅠのかしわ記念4着で、ドンクールはダービーGP3着、テスタマッタはフェブラリーS1着と過去に左回りのGⅠレースで複勝圏内に入った実績が有り、昨年2着のトロワボヌールは牝馬限定と云えども左回りのGⅠ~GⅢでの成績が【1・2・0・0】と連対パーフェクト、14年2着のトキノエクセレントは重賞実績こそ無かったが、浦和はトリッキーなコース形態だけに経験値がものを言うイメージが強く前走で浦和コースで1400M特別を使い快勝した勢いを活かしての2着好走と1400以下の重賞勝ちの無い部分を補うだけの材料がないとさきたま杯で連対するのは厳しい。
⑤さきたま杯は00年1着・02年1着のレイズスズラン、07年1着・08年2着のメイショウバトラー、09年1着・10年1着スマートファルコン、11年1着・12年2着ナイキマドリード、12年1着・13年2着のセイクリムズン。14年・15年1着のノーザンリバーなどリピーターの活躍が目立つのもトリッキーなコースだけにコース経験が有利な事を物語っている印象。
⑥過去10年のさきたま杯で連対した地方所属馬は07年2着キングスゾーン、11年1着・12年2着ナイキマドリード、11年2着ジーエスライカー、14年2着トキノエクセレントの4頭で、この4頭に共通するのは近4走以内の地方競馬のダートG、もしくは中央競馬の重賞で勝ち馬から1秒未満の成績がある事で中央所属馬が相手となるだけに地方のダートGや中央の重賞でそれなりの実績が必要。
上記のデータから地方所属馬は近4走内にダートGのかしわ記念で勝ち馬からコンマ7秒差2着の実績があるソルテとカペラSでコンマ3秒差9着のサトノタイガー以外は消し、中央所属馬の4頭の中では過去10年黒船賞からさきたま杯直行組は【0・0・0・3】と馬券圏内ゼロだけに前走が黒船賞のドリームバレンチノと1200~1400Mの重賞での実績が無いホワイトフーガは11年のさきたま杯で1番人気を背負って5着に敗れたラヴェリータに似た雰囲気があるだけにこの2頭の評価を割り引き、今回のさきたま杯はデータから中央のコーリンベリー・ベストウォーリアと地方のソルテ・サトノタイガーの4頭の競馬、この4頭の中で特に注目したいのはやはりかしわ記念で2着と結果を残したソルテだろう。
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