毎週日曜の22:00からツイキャスでのクイーンステークスなど重賞回顧ライブとなります。ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。ライブ前にコメントで質問、レースの流れで気になったこと等を書き込んでもらえたらありがたいです!
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2017 クイーンステークス(GIII) 札幌芝1800m良
レース回顧・結果
1:45.7 46.8-47.4 M
12.2 - 11.2 - 11.8 - 11.6 - 11.5 - 11.9 - 12.1 - 11.5 - 11.9
馬場は土日を通して現実的な高速馬場、という感じで少なくとも開幕週の函館よりは時計が掛かっていた。その中で平均ペースの範囲内で収めたアエロリットが楽々逃げ切ったという形だが、淡々とした流れから後半、3~4角で少し息を入れる形で4角での再加速という競馬になっている。勝ったアエロリットは平均ペース、離れた番手以降はややスローとみていいのかなと思うし、離れた番手以降は3角で差を徐々に詰めてきていた。コーナーでラップ的には緩んでいるが2列目以降はここで脚を使っているとみている。
1着アエロリット
2番枠から好発、スッと主張して外の逃げ候補たちを無視してハナを取り切って2角過ぎで一気に差を広げて単騎逃げに持ち込む。2番手のシャルール以下がスローで支配している中で短期でレースを作って行っていいペースで入っていく。3~4角では少し息を入れたところで後続に取り付かれるが4角出口で仕掛けて直線を向くと独壇場。再度引き離しての完勝だった。
こりゃやられたなあ、という感じのノリの逃げ。確かに合理的に考えれば対アドマイヤリードでこれが一番の策だし、同時に2列目以降の逃げ候補たちは割とスローが望ましい馬たち。こうすれば単騎に持ち込めるというのもあったのかも。素晴らしい選択だったと思う。それと同時にこのアエロリットの凄さというのは基礎スピードの幅にもあるというのがこれでよくわかったと思う。ペースはそこそこ速い、しかしそこから少し息を入れてまた加速する余力を持っている。距離は違うんだけど、エピファネイアも同じでペースが速い中でこそ末脚が活きてくる。前目でレースを作ってそこからでも脚をあまり削がれないから与えられた距離をフルに使って勝負したいと。今回逃げ馬がいっぱいいたが、全て当てにしにくい馬だったのでそれなら自分で逃げてペースを作ってしまった方がいいという選択だったと思うし、それによってアドマイヤリードなんかは削がれてしまったからね。戦略眼を感じさせる逃げの一手だったと思う。人馬とも流石。
2着トーセンビクトリー
1番枠から好発を切ったがスッと下げて無理せず好位列で進めていく。道中もアエロリットだけ単騎で厳しい流れ、それ以降はややゆったりとした流れという中で4列目の中団内内、という感じで進めていく。3~4角で2列目以降が動いていく中で内内で仕掛けを待ちながら我慢してコーナーワークで押し上げ3列目で直線。序盤で少しスムーズさを欠いたが外に出すとしっかりと抜け出しラストまでしぶとく踏ん張って2着は確保した。
う~ん…噛み合わん。前走が悪くない中で崩れたし難しいかなと思ったんだけど、上手く立ち回ったにせよこうも変わってくるか、という感じ。ただ一つはやっぱりこの馬自身ゆったりした入り方が重要だろうと。そしてもう一つは展開の綾で、アエロリットが単騎になったことで2列目以降はどうしたって3角で動かざるを得なくなった。そのおかげで3角以降は流れたわけでそこで我慢して内内で長く緩いコーナーを最短距離でしかもタイムロスも少なくできた。まあもちろん4角出たところで少し接触があったのでベストとは言わんがタイムロスも距離ロスもほぼ無い状況で入ってこれたのは大きかったかなと。福永が上手く乗ってくれたというのもあると思うが、この馬自身もスローでしっかりと脚を残せればこのレベルでもやれるというのは中山牝馬Sでも見せてきたわけで、まあ妥当と言えば妥当なんだが…前走の負け方が気に入らなかったからなあ…この馬とは現役馬では屈指の相性の悪さやな…。
3着クインズミラーグロ
4番枠から出負けして後方からのスタート、ただ枠も良く並びも良く、何とか中団の内内でトーセンビクトリーを見ながらの競馬ができる状況。3~4角でも2列目以降が動いて外からロスを作りながら進める馬が多い中で内内で我慢、4角でトーセンの外に出すもそれでも内目で直線。序盤で少し進路確保で後手を踏むも前のトーセンが伸びてくれたのでその直後を突いてL1までなだれ込んだ。
まあコース取りの結果が3着とは言えるがゲートがね。ただ出負けしたけど隊列的にラッキーでトーセンの直後を取れたのは結果的に良かったし、3~4角でロスなく進めるしかない位置だったからね。その辺も含めて噛み合ったかな。進路確保してからの一足は流石だったし、力は示したといえる。ただL1でグンと来るほどではないし、流れた中でもやれるけど今回はスローからの実質ロンスパ気味、コーナーで脚を使わず済んだところが噛み合ったとみた方がいいと思う。今回は色々条件が恵まれたし、出負けがあったにせよトーセンに迫れなかったので。
4着クロコスミア
8番枠からまずまずのスタート、押してハナを主張したかったが内の各馬が思った以上に先行してきて、アエロリットやシャルールを行かせる形で2列目外となる。ただペース自体は実質的にシャルールが隊列を率いていてそこから少し離れた3番手というところ、800通過も48秒台に入っていた感じで前半はゆったりという競馬はできた。3~4角でどうしても勝負に行く競馬、2頭分外を回す羽目になって直線。序盤でそこからいつものキレはなく、最後までしぶとく踏ん張るが馬券圏内までは差があった4着までだった。
前走は結局1000万下だったからあれでも勝ち切れたけど、今回のメンツがこれで3~4角で3頭いた2列目の一番外を回して勝ちに行ってはね、という感じ。もちろん前を取ろうとして取れなかった以上ああならざるを得ないんだけど、3~4角で仕掛けを待てる立場が欲しかったし、もうちょっと顕著に息を入れたかった。ペース自体はゆったりだけど仕掛けが早くなってしまう中で正攻法で外からというタイプの馬ではないので。まあ今日はアエロリットのパターンに嵌められた形かな。
5着エテルナミノル
13番枠からまずまずのスタート、そこからじわっと先行していくが先行馬が多く前には取り付けずに中団の外。向こう正面では中団馬群の中に入り込んで押し上げながら進めて3角。3~4角で外に持ち出して大外を追走しながら中団で直線。序盤でそこから追いだされてジリジリ、L1までジリジリとばてずになだれ込んでの5着だった。
まあ、思ったよりやれたなという感じだった。ペースが実質的にはややスローぐらい、その中で道中も押し上げつつ3~4角でも外からロスを作りながら進めて2,3,4着馬と最後まで脚色同じぐらい。悪くはないし、アドマイヤリードと同じようなところを通してもL1までしぶとく踏ん張れた。まあ重賞ではもうちょっと壁があるかなと思うけど、意外と前半緩い流れでここ2走良さが出てきたともいえるので、もうちょっと距離を延ばしても良いかもしれないね。エンパイアメーカーの仔なので小倉2000とかでも面白いかも。
6着アドマイヤリードはこちら
7着マキシマムドパリ
6番枠から五分に出たが押されて追走に苦労、流石に前には行けずに後方に下がってしまう。道中も促しながら進めているが実質ややスローの流れでも少し苦労。3~4角では馬群の中を何とかロスなく進めて中目から外目を押し上げて直線。それでも後方からイマイチ伸び切れず、そのままアドマイヤリードとの戦いでも見劣っての7着完敗だった。
どう見ても距離が短いね…。前半の追走に苦労して、道中も淡々とした流れの中でおっつけおっつけ。3~4角でもロスを小さくしながらスムーズに入って行けたしそれでも直線での伸びを欠いたという点では前半の基礎スピード的に無理があったと考えるべきだろうと。高いパフォーマンスを見せてきたレースは基本2000でもゆったり入って長く脚を使ってきたパターン。前走みたいに小頭数で2000なら何とか前を取れるが、今回は1800で基礎スピードの差が顕著に出てしまった感じ。こういうタイプの馬は愛知杯からももうちょっと距離が欲しいし、ロンスパポテンシャル戦の方がいいと思う。
10着パールコード
10番枠から五分にでて好位の外目を狙っていく感じ。向こう正面でも好位の外で進めていって3角。3~4角でも好位の外々を回していたがなかなか手ごたえが良くないまま直線。序盤で早々に下がってしまって勝負あり、という10着大敗だった。
ん~…前半はそこそこ速くてその流れで好位の外、3~4角で各馬が動く中で好位の外だからしんどいのはしんどいんだが、ちょっと負けすぎ。この馬も距離適性的に1800は微妙に短いかなというところを追い切りが良く見えたので狙ったんだが、+12kgでペースもこの馬には厳しくて、かつロスも多くてとなると苦しかったのかな。しばらくは評価を下げた方がいいかもしれんけど、狙うとしたら距離は2200ぐらいあってもいいんじゃないかなと思う。その中である程度平均~ややスロー程度で流れる中でどういう競馬ができるか見たいかな。
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